現地時間６月29日、ドルトムントは2020-21シーズンに同クラブの指揮官を務めていたエディン・テルジッチが、新シーズンからテクニカルディレクターに就任することを発表した。

　テルジッチは昨年12月に成績不振によって解任されたリュシアン・ファーブル監督の後任として、アシスタントコーチから昇格。就任当初こそ苦戦を強いられたが、徐々に選手の信頼を掴んで上昇気流に乗せ、最終的には困難と思われたチャンピオンズ・リーグ出場権獲得に導いた。

　さらに、その後行なわれたDFBカップ決勝ではRBライプツィヒに４-１で快勝。クラブに４年ぶりのタイトルをもたらしている。

　その手腕はクラブ内外から高く評価され、続投を望む声は多かったものの、ドルトムントは２月にマルコ・ローゼ（ボルシアMG）を招聘することを発表済みだった。
 

　そのため、再びアシスタントコーチに戻るのか、それとも他クラブの監督に就任するのか。その去就が注目されていた。

　そんななか、ドルトムントは大方の予想に反して、2025年までの契約でテクニカルディレクターに迎え入れることを発表したのだ。

　新たな職務に挑戦する理由についてテルジッチは、「自分の経験を活かせる仕事について、クラブ首脳陣やスポーツディレクターたちと話し合った。そして、私の心のクラブであるドルトムントにとって最も価値があることは何なのか。それを考えたうえで、この仕事を受けることにした」と説明している。

　ミヒャエル・ツォルクＳＤは、「今後について何度も話し合いを続けた結果、彼にこの仕事を任せることでクラブ全体が大きな利益を得られるという確信を持てた。まさにドルトムントにとって最高の解決策を見出したんだ」と喜びのコメントを残している。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部