「ひどい時間を過ごした」GS突破にブスケッツが涙。「戻ってこられるか分からなかった」

2021年06月24日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「何日も待たなければいけなかった」

第3戦でようやくピッチに戻ってきたブスケッツ。(C)Getty Images

 崖っぷちのグループステージ最終節で戻ってきたキャプテンは、決勝トーナメント進出を決めてから、新型コロナウイルスによる離脱でつらい思いをしたと明かした。

 6月23日のEURO2020グループE最終節、スペインはスロバキアに5-0で勝利し、グループ2位でラウンド・オブ16への切符を手にしている。

 ルイス・エンリケ監督率いるスペインは、開幕戦でスウェーデンとスコアレスドローに終わると、続くポーランド戦でも1-1と引き分け、2試合を終えて白星を挙げられず。グループ3位でまさかの敗退もありえる状況に追い込まれた。

 追い込まれて迎えたスロバキア戦、スペインはアルバロ・モラタがPKを失敗したものの、相手守護神のオウンゴールで先制に成功。すると、前半終了間際に追加点を奪い、後半にも3ゴールをマークして今大会初白星を得た。5ポイントでスウェーデンに続くグループ2位の座を手にしている。

【動画】「信じられないミス」スロバキアGKの衝撃オウンゴールはこちら
 
 マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは、キャプテンマークを巻いたセルヒオ・ブスケッツだ。6日のPCR検査で新型コロナウイルス陽性と判明し、一時隔離を余儀なくされた頼れる男は、後がない大事な試合でチームをけん引した。

 米スポーツチャンネル『ESPN』によると、ブスケッツは試合後に『Telecinco』で「感情的になっている。ひどい時間を過ごした。何日も待たなければいけなかった」と涙ぐんで話している。

「戻ってこられるのかどうか分からなかった。でも、このグループは強い。このすべてが僕たちを成長させてくれた」

 さらに、32歳のMFは試合後の会見で「PCR検査で陰性の結果を待つから簡単じゃなかった」と続けている。

「僕はこのEUROに出場したかった。自分にとって最後になることは確かだからね」

 ブスケッツは「僕たちが望んだ試合だった」と、勝利とグループステージ突破を喜んだ。

「全員にとって勢いになる。僕たちは喜んでいるよ。自力では無理だったから、グループ1位にはなれなかったけど、これは今後に向けて僕たちをより強くしてくれるはずだ」

 L・エンリケ監督は「もちろんうれしい。ファンも楽しんだ。選手や家族、スタッフも喜べる」と続いた。

「われわれは決してあきらめなかった。(批判に)わたしが傷つくことはなかった。仕事の一部だ」

 苦境を乗り越えたスペインは、28日のラウンド・オブ16でクロアチアと対戦する。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

次ページ【動画】「信じられないミス」スロバキアGKの衝撃オウンゴールはこちら

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事