バルサ全選手の採点&寸評 【バルサ番記者】がズバリ評価!

2015年05月29日 ルイス・フェルナンド・ロホ

揃って大当たりだったブラーボとテア・シュテーゲン。

バルサに密着しているロホ記者が全選手を評価! (C) Getty Images

 2シーズンぶり23回目の優勝を果たしたリーガ・エスパニョーラは5月23日に全日程が終了。残すは、アスレティック・ビルバオとの国王杯決勝(5月30日)と、ユベントスとのチャンピオンズ・リーグ決勝(6月6日)のみとなった。
 
 私は『RADIO MARCA』でバルサの試合の解説をしていることもあり、今シーズンも全試合を観戦した。ホームゲームはすべてカンプ・ノウで、アウェーゲームも可能なかぎり現場に赴いた。1年を通してこの目で見たバルサの全選手の採点と寸評をお届けしよう(採点は10点満点)。
 
クラウディオ・ブラーボ:8
 
 リーガ優勝の立役者のひとり。リーガでの19失点はクラブ歴代2位の好成績で、ビッグゲームでの好セーブが光った。
 
 そもそもはルイス・エンリケ監督の要請により、テア・シュテーゲンがダメだった場合の「保険」として獲った新戦力だったが、いい意味で期待を裏切った。
 
 テア・シュテーゲンとともに新規獲得のGKが揃って大当たりだったこの事実は、名GKだったアンドニ・スビサレータ前SDの慧眼を証明するものだ。
 
マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン:9
 
 スペインで名が知れ渡る前から目を付けていたスビサレータが、他の機先を制して獲得したその期待に見事に応えてみせた。
 
 とはいえ、シーズン最大の驚きだったかもしれない。足下のボールさばきは秀逸で、みずからが起点となって繋ごうとする意識の高さは素晴らしい。
 
 先日、延期されていたピケとのインタビューがようやく実現したのだが、そこで彼が語った言葉はこうだ。
「あいつは練習のロンドで、フィールドプレーヤーの誰よりもうまく繋いでいる」
 
 ブラーボとテア・シュテーゲン、きわめてハイレベルな正守護神争いに新シーズンも注目だ。
 
ジョルディ・マシップ:採点なし
 
 出場したのは2試合のみで(リーガと国王杯で1試合ずつ)、評価できず。ブラーボとテア・シュテーゲンは、第3GKにとってはとてつもなく高い壁だ。
 
ダニエウ・アウベス:6
 
 終盤になって完全復活。全盛期を彷彿とさせるパフォーマンスが鮮烈な印象を残したが、冷静にシーズンを振り返ると、それまでは低調な出来だった。
 
 それでも、4月以降に限れば採点は8でもおかしくはない活躍を見せた。メッシとの連携は抜群で、間違いなく右サイドの攻撃の鍵を握る存在だった。相変わらず守備のミスが多いのが玉に瑕。
 
マルティン・モントーヤ:4
 
 クラブに移籍を志願しL・エンリケの信頼を失い、自身も与えられたチャンスをものにすることができず。
 
 これからのバルサのサイドを担うタレントとして期待していただけに、個人的にも残念だ。
 
ドグラス:3
 
 正直に言おう。バルサでプレーするレベルにはない。攻撃でも、守備でもだ。
 
 国王杯のウエスカ戦(4回戦)でのあのシーンが頭から離れない。相手のアマチュア選手にドリブルで抜き去られたシーンだ。それも二度も。ダニ・アウベスの後継者どころか、獲得自体に正当性が見出せない。

次ページついに最高のピケに再び巡り会えた。

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