今日という日を大切に過ごすユーリ。“9番の仕事”で相模原に久々の勝利を呼び込めるか

2021年06月19日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「最後の仕上げの部分は自分の仕事」

相模原の1トップを務めるユーリ。精力的に守備をこなすが、「9番として、しっかり責任を果たさなければダメ」と気を引き締める。写真:塚本凛平(サッカーダイジェスト写真部)

 持ち前のフィジカルの強さを生かし、最前線で身体を張ってボールを収め味方の攻め上がりを促す。サイドに流れてマイボールにすれば、柔軟なテクニックを武器にチャンスメイク。献身的な守備も特長のひとつだ。

 1トップとして求められるタスクは多岐に渡るが、相模原で同ポジションを任されているユーリが最もこだわっているのは「9番としてのプレー」だ。

「どうやってゴールまで持っていくか。最後の仕上げの部分は自分の仕事。任された仕事をしっかりやっていきたい」

 チームは現在、5連敗中だ。思うように結果を出せないなか、5試合連続無得点と攻撃面で課題を抱えている。ユーリは現状をどう捉えているのか。

「ゴールするために、監督はチーム全体の流れを伝えてくれるけど、グラウンドの中に入ってプレーするのは自分たちなので。監督が与えてくれている骨組みだけではなくて、それプラス、選手たちがもっと個性を出していく、特長を出していかないとゴールは奪えないかなと思っています。

 チームには良い選手がたくさんいます。結果は出ていないけど、すごく良いチーム。あとは自分たちがどうやってグラウンドで表現するか。それがゴールに近づくために大切になってくると思います」

 得点源として、かかる期待の大きさは承知している。ここまで14試合に出場して2ゴール。満足はしていないし、しっかりと自分のプレーを振り返り、前を向いて突き進もうとする。

「もちろん、良くない結果の時は、何ができなかったのか、どこを良くしなければいけないのか、そういった部分を理解して、次の週のトレーニングにつなげる。奥さんに言われて気づくこともあります。分析、フィードバックはするけど、基本的にはしっかり切り替えて、試合に入ったら全力を出す、全身全霊かけてプレーしています」
 
 明るいキャラクターでチームの雰囲気を良くする貴重な存在でもある。"助っ人"としての覚悟を持ちながら、日々を過ごしている。

「結果が出ていない時こそ、楽しく振る舞う必要があると思うし、自分自身、普段から楽しく考える人間なので。ブラジルから日本に来て、出会った人たちと仲良くなるのはすごく大切。もしかしたら明日にはこのチームにはいないかもしれない。サッカーの世界はそういうものだと思うので。そう考えると、今日いかにみんなと楽しく過ごすか、みたいなところも大切だと思うので」

 そんなユーリでも、気持ちが落ち込むことがないわけではない。ただ、「悲しい時は、家に帰ってひとりで悲しめばいい」という考えで、「友だちがいるところでは、みんなと楽しく過ごしたい」と話す。

 ピッチ上でも結果を出して、チームメイトたちと喜びを分かち合いたい。現在のコンディションは「すごく良い」。トレーニングでも手応えを感じている。"9番の仕事"を全うして勝点3を呼び込みたい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストweb編集部)

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