【なでしこジャパン】やはり澤穂希は“特別な存在”――。1年ぶりの代表戦で見せた輝き

2015年05月25日 西森彰

最年長出場記録&最年長得点記録を更新。

CKからゴールを奪った澤。復帰戦で結果を残し、チームメイトからも祝福された。(C)Getty Images

 1-0で勝利したニュージーランド戦で364日ぶりに、澤穂希が代表のピッチに戻ってきた。最後の代表戦出場は、昨年5月25日、ベトナムで行なわれたアジアカップの決勝・オーストラリア戦。その後のアジア大会、カナダ遠征、そして今春のアルガルベカップと招集が見送られ、復帰したチームにはかつての"指定席"はなかった。
 
 佐々木則夫監督は、今回のワールドカップメンバーについて「戦える選手を選んだつもりだが、どの選手も『23名に入ったからOK』ではなく、レギュラーを獲るための競争をしてくれている」と評価したが、澤もそのひとり。6月6日にカナダで開幕するワールドカップに向けた香川・丸亀での合宿では他の選手と横一線でスタートし、積極的な姿勢でトレーニングに励み、ニュージーランド戦のスタメンの座を勝ち獲った。
 
 ボランチで組んだ川村優理とは初コンビだったが、守備に重点を置きながら、バランスを保つ。持ち味である球際の強さも見せ、体格で勝るニュージーランドの選手にも当たり負けしなかった。
 
 そして、ハイライトは24分の左CK。宮間あやが蹴ったボールにニアで大儀見優季が反応し、これにDFが釣られ、澤の前にボールが流れてくる。その瞬間、右足を一閃。代表最年長出場記録とともに、代表最年長得点記録をもあっさり更新した。
 
「(宮間)あやのボールが良かったので触るだけでした。日本代表で高いパフォーマンスを求められながら、得点という結果を残せたことは、嬉しかった」(澤)

次ページボランチの激しいレギュラー争いは続く。

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