「レッズに貢献できることを確信」リバプール地元紙が南野拓実の残留の可能性を力説!「重要性はどの時期よりも…」

2021年06月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

日本代表での圧倒的な活躍にも触れ…

南野が赤いユニホームに身を包み、再びアンフィールドのピッチに立つことはあるのだろうか。(C)Getty Images

 リバプールの地元紙『Liverpool Echo』が、現地時間6月8日付けで南野拓実の特集記事を掲載。注目を集める去就に見解を示している。

 現在26歳の南野は、昨冬にザルツブルクからリバプールへ加入。ただ、『Liverpool Echo』が「前線、両サイドの10番や中盤でのプレーを試し、才能の片鱗を見せたものの、ユルゲン・クロップ(監督)の選ぶ先発メンバーへ定着するには十分ではなかった」と伝えたように、インパクトを残すことはできなかった。

 出場機会を確保すべく、今冬にはレンタル移籍でサウサンプトンへ活躍の場を移した。最初の3試合で2ゴールと気を吐いたが、好調は長くは続かず。結局3点目は生まれることなく、3か月ノーゴールでシーズンを終えている。これには同紙も「イングランドの地での日本代表の最高のパフォーマンスは、ザルツブルク時代の2019年10月にアンフィールドで行なわれたチャンピオンズ・リーグでの試合だったと言っても過言ではない」と手厳しい。

 そんな悩めるアタッカーは、来シーズンは一体どこでプレーすることとなるのか。様々な憶測が飛び交うなか、『Liverpool Echo』では現在の代表活動にもスポットを当て、リバプール復帰の可能性を伝えている。

「ミナミノの南海岸での生活は決して順風満帆ではなかったかもしれないが、2022年ワールドカップの予選が再開された夏の国際休暇中には、より有益な運勢を享受している。先月のミャンマー戦(〇10-0)では2ゴール3アシスト、先週末のタジキスタン戦(〇4-1)でも得点を挙げており、ワールドカップ予選7試合で9ゴールをマーク。アジア予選ではトップスコアを記録しているのだ。

 もちろん、プレミアリーグのクラブとはレベルが異なるが、このようなリターンは、彼が重要な役割を果たし、自信を深めていくうえでプラスになる。リバプールではまだ最高の状態を見ることはできていないが、イングランドでの生活に慣れるために最も困難な状況に耐えてきた彼が、レッズのために貢献できることを確信している」
 
 クロップ監督は、南野をサウサンプトンへ貸し出した際には、買い取りオプションの付帯を拒否し、「本当はここに置いておきたいが、タクミに関しては長期的なプロジェクトとして獲得している」とこぼした。それから数か月、指揮官の心の内に大きな変化はないことも、残留説を裏付ける根拠のひとつとして挙げている。

「一部ではプレミアリーグとブンデスリーガの両クラブが獲得に興味を示しているとのことだが、ミナミノは依然としてクロップの構想の一部であり、来月のプレシーズンにはチームメイトと合流する予定だ。昨シーズンは彼をレンタルしたが、リバプールは今夏に同様の動きをすることを望んでおらず、レッズでプレシーズンを過ごすことがミナミノにとって大きな利益になると確信しているという。

 一方でモハメド・サラーとサディオ・マネは、来年1月に開催されるアフリカ・ネイションズカップに招集される見込みで、ディボック・オリギとジェルダン・シャキリがアンフィールドでの将来に不安を抱えている今、日本代表はレッズでの序列を上げ、シーズン途中からアフリカ人2人の代わりにスタメンで出場するのに適している。クロップにとっての彼の重要性は、マージーサイドでのどの時期よりも高まっているのだ」

 いずれにせよ来シーズンは、日本代表のエースのキャリアを色付けるうえで、勝負のシーズンとなることは間違いなさそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【PHOTO】日本サッカーの至宝、南野拓実のキャリアを厳選ショットで振り返る!――2009~2019
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