「3か月で出て行きたいと…」ラウタロがインテル加入当初の苦悩を告白! 助けてくれた同胞の“恩人”とは?

2021年06月05日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「生活のすべてが変わった」出来事

いまやインテルに不可欠な存在になったラウタロだが、加入当初は苦労したようだ。 (C)Getty Images

 ユベントスの覇権に終止符を打ち、11年ぶりにスクデットを獲得したインテルをけん引したのは、リーグのMVPに選ばれたロメル・ルカクだ。

 ただ、そのルカクとコンビを組むラウタロ・マルティネスの存在が大きかったのも間違いない。リーグ戦全38試合に出場し、17得点を挙げたアルゼンチン代表ストライカーの貢献も重要だった。

 ラシン・クラブから欧州に渡って3年。大きな飛躍を遂げたラウタロだが、イタリアでの1年目は苦しかったと明かしている。インテル専門サイト『fcinter1908』によると、アルゼンチン紙『La Nacion』のインタビューで、「ショックだった」と振り返った。

「いつも自分が先発で、ファンが自分の名前を歌ってくれて、ゴールを決めていたラシンから、新たな国、新たなクラブ、新たな言語……。適応が必要だとは分かっていたけど、これほどとは思っていなかった。3か月で出て行きたいと言ってしまっていたよ」

 今のラウタロがあるのは、当時キャプテンマークを巻いていた同胞のマウロ・イカルディ(現パリ・サンジェルマン)のおかげだという。

「ひとりでドライブに行ったりすることもあった。そんなときにすごく助けてくれたのがマウロだ。僕はずっと彼に感謝する。その1年目が学ぶ期間として役立ったのはとてもうれしいよ。2年目でもっと試合に出られるようになり、変わっていった」

【PHOTO】11年ぶりにスクデットを獲得したインテル!歴史に名を刻んだV戦士を一挙紹介!
 さらにラウタロを成長させたのが、娘の誕生だ。「生活のすべてが変わった。家の中のことだけじゃなく、物事の取り組み方を変えたんだ。娘が生まれたことで成熟した」と話している。

「すべてのことを2、3回考えるようになった。以前よりずっと落ち着いている。ピッチの上でもね。娘が落ち着かせてくれるんだ。インテルでも変わったと言われる。もっとリーダーになったとね。すごく成熟したと感じているよ」

 ラウタロは「インテルで世界を知った。チームメイトにはイギリス人、クロアチア人、スロベニア人、スロバキア人、チリ人、ウルグアイ人。それに6、7か国語話すベルギー人」とも続けている。

「(ルカクとは)似たような幼少期で、すごく仲間意識がある。それがピッチにも伝わるんだ。でも、怒らせないほうがいい。あの身体、見たでしょ?」

 クラブの財政問題からアントニオ・コンテが退任し、今後を懸念する見方もあるインテル。ルカクは先日、そのインテルに残ると話した。ルカクとラウタロのコンビを見続けたいと願うファンは多いはずだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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