PK戦で逃した東京五輪切符。タレント充実の“若き”ガーナ代表は申し分ないスパーリングパートナーだ!

2021年06月05日 石川聡

注目はU-20アフリカネーションズカップの優勝メンバー

アフリカ4位で五輪出場を果たせなかったガーナ。このメンサー(手前)もオベング(奥)も注目選手だ。(C)Getty Images

 日本代表との対戦から中1日の6月5日、U-24日本代表は福岡県のベスト電器スタジアムでU-24ガーナ代表との国際親善試合を戦う。
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 オリンピック本番で顔を合わせる南アフリカを想定した相手と思われる。実際にガーナはアフリカ予選となった2019年のU-23アフリカネーションズカップ3位決定戦でPK戦の末に南アフリカに敗れ、あと一歩のところで東京行きの切符を逃した。

 日本戦前日の4日には、ガーナのサミュエル・クワシ・ファビン監督がオンラインで記者会見を行なった。その冒頭、いきなり首をかしげる回答があった。質疑応答の先陣を切ったサッカーダイジェストの番記者が「日本で警戒する選手、名前を知っている選手は?」と尋ねたところ、同監督は「名前は知らないが、顔を見れば分かる。右ウイングのスピードが速い」。

 もし、日本代表戦の放送を見て言っているのだとしたら、U-24日本代表の右サイドを務めていたのは三好康児で「スピード」のイメージはないし……。それとも後半から出場の相馬勇紀? 前半に右サイドからスピードに乗ってゴールに迫ったトップの田川亨介との勘違い? いったい誰だろう。もしかすると、今回来日しているガーナのMFオスマン・ブカリがKRCヘンク(ベルギー)所属だから、その入れ知恵で日本代表の伊東純也という説も成り立つか。
 
 それはともかく、ガーナの来日メンバーはU-24代表とは名ばかりに、非常に若い。最年長がFWサミュエル・オベング・ジャバーの24歳で、18人中12人が2000年以降の生まれだ。ファビン監督によれば「オールアフリカゲームズに向けて選んだチーム」だそうだ。この大会はアジア競技大会と同じく、アフリカで4年に一度開かれる総合スポーツ競技大会。次回は2023年にガーナで開催されるというから、力を入れているのだろう。

 楽しみなのは、今年2月14日から3月6日にモーリタニアで行なわれたU-20アフリカネーションズカップで優勝したU-20ガーナ代表のメンバーだろう。

 FWパーシャス・ボアー、MFパトリック・メンサーなど6人が、ウガンダを2-0と破った決勝の先発メンバーである。ガーナはU-20ワールドカップで優勝1回、準優勝2回、U-17ワールドカップで優勝と準優勝が各2回と、育成年代で実績を残しているだけに、どのようなタレントを連れてきたのか興味深い。

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