主将交代、大迫の未招集、強力ライバル出現…オーバーエイジ枠3人に五輪世代の反応は?

2021年06月01日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「今回の合宿でFW陣が結果を残さないと…」と前田は危機感

吉田(中央)らOA3人が加わったU-24代表が合宿をスタートさせた。写真:田中研治

 東京五輪でメダル獲得を狙うU-24日本代表は、6月5日にU-24ガーナ代表、12日にジャマイカ代表と強化試合を行なう。"最終選考の場"となるこの2試合に向け、5月31日に千葉県内で合宿をスタートさせた。

 今回の活動から、オーバーエイジ枠として、吉田麻也(サンプドリア)、酒井宏樹(マルセイユを退団)、遠藤航(シュツットガルト)を招集。Jリーグ明けの国内組と海外組で分かれてメニューをこなした初日のトレーニングでも、森保一監督がキャプテンを託すことを明かした吉田が先頭に立つ姿が見られた。

 その練習に先立って行われたオンライン取材では、五輪世代の選手たちが3人のオーバーエイジ枠について言及している。

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 これまで主将を務めてきた中山雄太(ズウォーレ)は、吉田について、「A代表のキャプテンで、僕よりも適任」であるとし、「視野に入れているものが多く、学ぶ部分が多い」と語った。

 そして、「キャプテンマークを巻いていなくても、やることは変わらない」と言い、「オーバーエイジの3人がU-24の選手とスムーズな関係性を取れるようにパイプ役になりたい」と意気込んだ。

 右SBが主戦場で、酒井宏樹という強力なライバルが登場した菅原由勢(AZ)は、「(酒井は)日本のことを考えれば素晴らしい戦力」と前置きしつつ、「学ばせてもらっている部分も多いが、同じポジションという視点から考えたら、打ち勝っていかないといけない」とポジション争いに意欲を見せた。

 注目されたOA枠は、取り沙汰されていた大迫勇也などアタッカーの招集は見送られた。それでもFWの前田大然(横浜)は、「今回の合宿でFW陣が結果を残さないと、『フォワードにオーバーエイジを使おうか』となりかねない」と気を引き締め、「ゴールにこだわってやっていきたい」と抱負を語った。

 同じくストライカーの上田綺世は、FWにOA枠が使われなったことについて問われると、「(OAに関係なく)代表に呼ばれるということは国を背負うことで、いつも覚悟をもって戦っている」と返答。「呼んでもらえているのは、チャンスもらえているということ。全力で掴みたい」と生き残りを誓った。

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)
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