【韓国メディアの視点】注目を集めるACL“ミニ韓日戦”「日本のクラブに負けるわけにいかない」

2015年05月18日 慎武宏

2年前の柏戦での惨敗劇に「いつか借りを返したいと思ってきた」と水原指揮官。

水原三星は日本でも活躍したチョン・テセをトップに据え、力で押してくるサッカーを展開。浦和相手にホーム、アウェーで連勝した。写真:徳原隆元

 5月19日からいよいよ始まるACL決勝トーナメント。Kリーグ勢は全北現代、水原三星、城南FC、FCソウルの4チームすべてがグループリーグ突破し、決勝トーナメント進出したこともあって、韓国メディアも鼻息荒い。
 
 ポータルサイトのスポーツニュースコーナーには、
「Kリーグの4龍、"肩組んで8強に行こう!!"」(通信社『聯合ニュース』)
「Kリーグの"スーパーパワー" ACL8強へともに進もう」(一般紙『仁川日報』)
との見出しも並ぶ。
 
 すべてがグループ2位通過だったとはいえ、Kリーグ勢4チームすべてが決勝トーナメントに駒を進めたのは2010年以来のことで、当時は城南一和(現・城南FC)の優勝で終わったこともあって、早くもKリーグ勢3年ぶりのACL戴冠を期待する声も上がっているほどだ。
 
 決勝トーナメントの中で注目を集めるのが、水原三星対柏レイソルのカードだ。というのもKリーグ勢にとって、柏は天敵。昨季王者で今季もリーグ戦で首位を走る全北現代も柏には煮え湯を飲まされているが、水原三星は13年大会グループステージのホームゲームで2-6の屈辱的大敗も喫している。しかも4度のPKを獲得しながら3度も失敗したその試合は当時、「惨敗」と報じられた。
 
 そんな屈辱の味を、水原三星を率いるソ・ジョンウォン監督も忘れてはいない。
「水原を指揮して初めて挑んだACLで、ホームで柏に喫した大敗はよく覚えている。いつか必ず対戦し、大敗の借りを返したいと思ってきた。柏はKリーグ勢に強いという評価を覆してみせる」と語り、雪辱を誓っている。
 
 2年前は兵役のため警察庁チームに所属していたキャプテンのヨム・ギフンも、柏戦への意気込みをこう語っている。
「自分がチームを離れていた時に、柏に大敗した。それだけに絶対避けることができない。日本のクラブに負けるわけにはいかない。今回は大敗の復讐にしたい」

次ページ上り調子のFCソウルだが、好調を支える元韓国代表のパク・チュヨンは8強からの出場に…。

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