「素晴らしいクラブになったものだ」EL決勝で敗れたユナイテッドを、OBスコールズが痛烈に皮肉る!

2021年05月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「チームとして成長したかもしれないが…」

ビジャレアルに敗れたユナイテッドのスールシャール監督。OBからは批判の声が上がった。(C)Getty Images

 現地時間5月26日にポーランドで行なわれたヨーロッパリーグ(EL)の決勝、ビジャレアル対マンチェスター・ユナイテッドは、PK戦の末にビジャレアルが悲願の初優勝を果たした。

 試合は両チーム1点ずつを取り合った後、延長戦でも決着がつかず、勝敗はPK戦に持ち込まれた。ここでも両チーム合わせて10人ずつが成功させるという手に汗握る展開となり、最後にユナイテッドの11人目のキッカーであるGKダビド・デ・ヘアが外してしまい、ビジャレアルの勝利が決まった。

 敗れたユナイテッドOBのポール・スコールズは、解説者として出演していた現地局『BT Sports』で古巣とその指揮官の姿勢を批判したという。英紙『Daily Mail』などが伝えている。

「全体的には進歩があったように思う。だが、彼らはこの試合に敗れたことに十分に傷ついているだろうか? 私には、敗北を当たり前の結果のように受け止めているように見える。オレ(・グンナー・スールシャール監督)の(選手への)要求はどこにあるんだ?

 彼自身も進歩していることは認める。だが、このクラブはトロフィーを勝ち取ることをが期待されているんだ。もしこの先2~3年経って何も得るものがなければ、それこそ問題だろう。彼には勝たなければならないというプレッシャーはないんだ」

 さらに、それを受け止める選手側のメンタリティにも問題があると痛烈に皮肉った。

「何人かの選手は、それで困ることはないだろう。だが、ブルーノ・フェルナンデス、エディンソン・カバーニは嫌がるだろうね。彼らはこの結果に十分に傷ついてるように見える。だが、他の選手は監督から受け入れられたらそれでいいという感じだ。本当に素敵なクラブになったものだ」
 
 また、同席していたOBのリオ・ファーディナンドもスコールズの意見に頷いたという。

「全体的に判断すれば、彼らは昨シーズンよりは進歩していた。だが、今日は、失っていた勝利の文化を取り戻すきっかけになり得る日だった。試合では酸いも甘いもかみ分けたが、チームは失敗した。オレはこうした状況に勝ち抜くためのチームを作り、環境を整えようとしていたが、その仕事は成功しなかった。残酷なようだが、これは失敗だ」

 そして、「昨シーズンは準決勝、今シーズンは決勝に進出したが、銀賞以上を手にするためのラインを越えることができていない。彼らは今、決勝に進んだとしても、その結果として銀メダルしか手にできない立場にいるんだ」と嘆いた。

 試合後にスールシャール監督は、「タイトルを手元まで引き寄せていた。チームはどんどん良くなった。だが、ただ1つのキックが、我々をトロフィーと歓喜の夜から遠ざけた」と肩を落とし、「我々のなすべきことは改善をし、うまくなることだけだ」とコメントしている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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