失業手当も貰い、洋服屋になりかけたチェルシー正守護神が壮絶キャリアを激白!「CLの決勝でプレーするなんて…」

2021年05月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

マルセイユの第4GKから上り詰める

失業期間もありながら、メンディはチェルシーの正守護神の座まで上り詰めた。(C)Getty Images

 チェルシーのセネガル代表GKエドゥアール・メンディが、英紙『Daily Mail』のインタビューに応じ、自身の壮絶な人生について語った。

 2014年夏、在籍していたフランス3部のクラブから放出された当時22歳のメンディは、所属先を確保できず、地元のアカデミーでトレーニングを続ける日々を余儀なくされていた。しかし、最終的にはマルセイユで第4GKとしてチャンスを得ると、その後スタット・ドゥ・ランス、レンヌとフランスの各クラブを渡り歩き、徐々に評価を高めて迎えた2020年夏、名門入りを果たしてみせた。

 新守護神はチェルシーでも瞬く間に定位置を掴み、ここまでリーグ戦37試合中30試合でゴールを守っている。
 
 そんな29歳のシンデレラボーイは、失業手当も貰っていたという無所属の期間を回想し、マルセイユに辿り着くまでの経緯から明かしている。

「パートナーが第一子を妊娠していたので、家族を養えないかもしれないと思うと、本当に辛かったね。何か解決策を見つけなければならないと思った。その結果、他の仕事をするところまで来てしまったんだ。紳士服店を経営している友人がいて、彼らは僕にショップを運営する機会を与えてくれたんだ。だが、ショップ運営の話を持ちかけられてから8日後、マルセイユから電話があり、声がかかったんだ。それが状況が変わり始めたきっかけだよ」

 メンディがマルセイユで与えられた立場は4番手で、トップチームから程遠かったが、リザーブチームで何度かプレーしていたところが目に留まり、2016-17シーズンにバックアップGKとして当時2部のスタット・ドゥ・ランスに入団。すると、運命は彼に微笑み始めた。開幕戦の5分後、先発GKが退場処分を受けたのだ。

 急遽出場したメンディは、好プレーを続け、そこからプレー時間を増やしていき、翌シーズンからは、先発として活躍。リーグ戦34試合で18回のクリーンシートを達成し、チームの1部昇格の立役者のひとりとなった。
 

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