守護神に抜擢された負傷中の35歳MFが大健闘!“ジャスト11人”のリーベルの奇跡に英メディアも「まるで漫画」

2021年05月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

「南米のチャンピオンズ・リーグ」で…

本職はMFのペレスが大活躍。しかも右ハムストリングを負傷中だ。(C)Getty images

 アルゼンチンきっての名門、リーベル・プレートが起こした奇跡が注目を集めている。

 リーベルは現地時間5月19日に開催されるコパ・リベルタドーレスのサンタフェ(コロンビア)戦を前に、緊急事態に陥っていた。なんと登録されたGK全4人を含む20人が新型コロナウイルスに感染し、怪我人も除くとプレーできる選手はわずかに10人になってしまったのだ。

 クラブは、第5、第6GKの追加登録の特例措置を南米サッカー連盟に願い出るも、無情の却下。苦肉の策として、11人を揃えるために下した決断が、右ハムストリングを負傷しているMFエンゾ・ペレスのGK起用である。

 グループステージ突破へ是が非でも勝点3が欲しい大一番に、11人ぴったりで臨んだホームチームは、開始早々の3分と6分に幸先良く2点を奪ってみせる。

 だが、その後は防戦一方。英メディア『90min』によれば、相手に70%のポゼッションを許し、22本のシュート(うち枠内シュートは5本)を浴びるが、35歳の急造守護神はシュートセーブのほか、ハイボールの処理も危なげなくこなし、1失点に凌いでみせた。

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 結局、リーベルは選手交代なしで2-1と見事に勝利。グループDの首位に躍り出た。

 そんな劇的勝利に『90min』は大興奮で、最大限の賛辞を寄せている。

「ホームチームは信じられないような勝利を収めた。漫画のような話だが、我々はこんなストーリーが大好きだ。もう一度強調しておくが、これは南米のチャンピオンズ・リーグに相当するものだ。レアル・マドリーとの対戦を控えたチェルシーがふと見ると、ルーカス・バスケスがGK用の手袋をはめて足早にピッチに入ってきたようなものだ」

 それでもペレス本人は、試合後のインタビューで、「GKのデビューであり別れ」と、激闘を冷静に振り返っている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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