「13歳の時はひどかった」偉大な父を持つユーベのキエーザ、ユース時代の悪夢を衝撃告白!「つらくてやめようと…」

2021年05月18日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「チームメイトたちは毎週試合に出て…」

ユース時代の苦悩を語ったキエーザ。なぜ苦境を脱せたのか?(C)Getty Images

 9年に渡る覇権に終止符を打たれ、来季の欧州最高峰の舞台に出られないかもしれないユベントスで、サポーターの希望となっているのが、フェデリコ・キエーザだ。

 フィオレンティーナから今季加入した23歳は、批判を浴びるユーベにおいて数少ない高評価を受けている選手。周知のように、父親はあの元イタリア代表エンリコ・キエーザだ。

 だが、偉大な父を持つ息子は、若かりし頃に想像を絶する苦労を味わってきた。だからこそ、将来のフットボーラーたちの模範になりたいと意気込んでいる。

 イタリア衛星放送『Sky Sport』によると、キエーザはウェビナーで「ユースでは少し苦労した。13歳の時はひどかったよ」と振り返った。

「チームメイトたちは肉体も技術も成長し、毎週試合に出て上手くなっていく。でも、僕はついていけなかった。数分プレーするだけでも1年下げなければならず、つらくてやめようと思ったよ」

 悩んだキエーザは、周囲の支えで成長を続けつつ、意識を変えることで苦境を脱した。「少しの気迫と両親や監督の助けで、人間として成長できた」と続けている。

「毎日の練習が僕の試合、僕の個人的な挑戦だと考えるようになったんだ。そして乗り越えられた」
 
 その意識は今でも変わらない。「僕の真の価値は、毎日の練習や試合で全てを出すことだ」と話した。

「今に至るまでに、僕はすごく働いた。毎日ハードルを上げるんだ。それが僕のキャリアにおける違いとなった。そしてユベントスに連れてきてくれたんだよ」

 何よりも勝利を求めるユベントスは、そんな彼にぴったりのクラブかもしれない。

「ユベントスの哲学は、常に勝つことだ。決して屈しない。向上を続ける。ここまでたどり着けただけでも幸運かもしれない。でも、毎日高いレベルでそれを続ける必要がある。それこそが、この仕事で本当に難しいところだ」

 それだけ努力を続けるのは、栄光を手にするためだ。イタリア代表FWは「キャリアを終えるときは、勝利の軌跡を残したい。いくつかのスクデット、そして有名なチャンピオンズ・リーグが欲しい」と意気込む。そのうえで、かつての自分のように苦しむ子どもたちを支えたいとも語った。

「でも何より、僕は多くの13歳少年にとってのインスピレーションになりたいんだ。ユースで苦しみ、ベンチにいて、がっかりしている子どもたちに、僕の物語でやれるんだと示したい」

 ユベントスとイタリアサッカー界の今後を担うと期待されるキエーザ。その物語に注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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