【神戸】ネルシーニョが落胆したホーム4敗目。怪我人続出のチームは立ち直れるのか?

2015年05月11日 本田健介(サッカーダイジェスト)

“まずは守備”、ネルシーニョサッカーの鉄則はあるが…。

ホームで早くも4敗目。ネルシーニョ監督は試合後、落胆した様子を見せた。(C)山崎昌治

「ホームで今年4試合目の負け。あってはいけないことだと、責任を感じている」
 
 これまで敗れたとしても、会見では必ずチームの戦い方を評価してきたネルシーニョ監督が、この日は重い雰囲気で試合を振り返った。
 
 清水をノエスタに迎えた11節、神戸は開始早々に先制点を奪われると、一時は同点に追いつきながら、後半に自陣ゴール前で与えたFKを直接決められ敗れた。
 
 スコアは1-2。しかし、序盤から清水のプレスに苦しみ、勢いに押され続けた試合内容を振り返ると、結果以上に「惨敗」という印象が拭えない。
 
 森岡、安田、P・ジュニオール、相馬、マルキーニョスら主力7人を欠く状況とはいえ、本来であれば開幕戦以来勝利のなかった清水を確実に叩き、故障者数人が戻ってくるであろう次節以降の連戦で、再び調子を上げていく――、これが神戸が試合前に描いていた青写真だった。
 
 しかし、敗戦を喫し、結果的に4戦未勝利(2分2敗)に。約2週間前には7戦無敗と、好調を維持していた姿はもうどこにもなく、逆に深い泥沼にはまった感さえある。
 
 清水戦でネルシーニョ監督は、左ウイングバックに本来はストッパーの高橋祥を、ボランチのチョン・ウヨンの相棒には、前節軽快な動きを見せていたフェフージンではなく、「良い守備ができるコンビ」として田中を起用した。
 
"まずは守備"、これはネルシーニョサッカーの鉄則だ。その考えに則って、清水戦も先発を選んだ。しかし、直近の数試合同様、ここでも問題になったのが相手の特長を消す守備的なやり方と、ボールをある程度保持しながらゲームを進めていく攻撃的なやり方が、どっちつかずになってしまった点だ。清水戦では相手の予想外の積極的なプレスに、立ち上がりから混乱をきたした。

次ページしぶとく勝点を拾うためにも、カウンターに活路を見出したい。

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