ルヴァン杯、浦和は湘南とスコアレスドロー…堅陣を最後まで崩せず、公式戦3連勝を逃す

2021年04月28日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

関根の投入をきっかけに持ち直したが…

一進一退の攻防はスコアレスドローに。どちらも決定打を欠いた。(C)SOCCER DIGEST

 浦和レッズと湘南ベルマーレは4月28日、ルヴァンカップのグループステージ第4節で対戦。0-0のスコアレスドローで幕を閉じた。

 浦和は4月21日のルヴァンカップ・横浜FC戦、同25日の大分トリニータとのリーグ戦では、いずれも逆転勝利に成功。決して盤石の内容ではないが、勢いをもってこの日を迎えていた。

 システムは4-2-3-1。GKにはここまでルヴァンカップで存在感を示し続ける鈴木彩艶、最終ラインは右から宇賀神友弥、藤原優大、阿部勇樹、福島竜弥。中盤は伊藤敦樹と金子大毅の2ボランチに、右サイドハーフに田中達也、トップ下に伊藤涼太郎、左サイドハーフに汰木康也、1トップに杉本健勇が入った。

 対する湘南は、3-5-2システムを採用。GKには富居大樹、3バックは右から山本脩斗、大岩一貴、田中聡。アンカーにはオリベイラ、ウイングバックは右に池田昌生、左に毛利駿也、インサイドハーフには茨田陽生と平岡太陽という組み合わせ。そして2トップには梅崎司と特別指定の根本凌が起用された。08年から16年まで浦和に在籍していた梅崎にとっては古巣戦となり、試合前の選手紹介では、スタジアムの浦和サポーターから拍手が送られる一幕もあった。

 立ち上がりから湘南のハイプレスに苦しんだ浦和は、思うようにパスを回せず、ゴールになかなか迫ることができない。中盤でのボールロストや縦パスのミスが相次ぎ、相手にペースを握られた。

 10分を過ぎた頃からようやくリズムを掴みだすと、20分には相手陣内でパスカットした汰木がドリブルで持ち運び、際どいシュートを放つ。しかし、これは相手GKの富居にストップされた。

 しかし25分を過ぎたあたりから再びペースが崩れる。相手の執拗なチェックと大岩を中心とした3バックの集中したブロックを掻い潜れず、湘南にピンチを作られていく。

 29分、32分と梅崎のシュートを浴び、33分にはCKから根本のヘディングであわや失点というシーンを作られた。
 
 ところが後半に入って、関根貴大の投入をきっかけに持ち直す。関根の推進力と素早い動き出しで湘南ディフェンスを翻弄。51分には伊藤涼とのコンビネーションで相手ディフェンスを崩し、ゴールに迫った。

 一方の湘南も65分にウェリントンを出場させて、なんとか1点をもぎ取ろうとする。とりわけセットプレーでは、この長身ブラジル人FWをターゲットに迫力のあるアタックを繰り出した。

 71分に浦和は明本考浩に加え、興梠慎三をピッチに送り出し、ゴールを目指したが、ミスが多発し、最後まで湘南の堅守を打ち破ることが出来なかった。

 浦和にとっては課題の残る試合となり、また公式戦3連勝を逃す結果に。一方で粘り強さが光った湘南にとっても、フィニッシュ精度を欠き悔しさが残る一戦となった。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
 
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