「ブンデス他クラブの希望を破壊する」“唯一の挑戦者”からナーゲルスマンを引き抜いたバイエルンへ対抗する術はなし? 英メディアが指摘

2021年04月28日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「サッカーは仕事ではなく、生活なのだ」

来シーズンからバイエルンを指揮することが決定したナーゲルスマン。(C)Getty Images

 夢を叶えさせようというRBライプツィヒの計らいは、ドイツ王者のさらなる飛躍を助けたのか。

 バイエルンは4月27日、来シーズンからユリアン・ナーゲルスマンが監督に就任することを発表した。33歳の青年監督と、2026年まで5年間の契約を結ぶ。

 ホッフェンハイムでブンデスリーガ史上最年少監督となり、RBライプツィヒを昨シーズンのチャンピオンズ・リーグ(CL)でベスト4に導いたナーゲルスマン。英公共放送『BBC』で、コンスタンティン・エックナー記者は「ブンデスリーガの他クラブに残された希望を破壊するためのコンビ」と評した。

「バイエルンはすでに国内のライバルたちのはるか先をいっており、さらに今シーズン唯一の信頼性あるチャレンジャーだったナーゲルスマンと契約した。純粋な支配を示す一手だ」

 同記者は「バイエルンは若いがすでに経験のある、サッカーに取りつかれた監督を手に入れた。彼はずっとサッカーのことを考えている」と続けている。

「コーヒーテーブルで座っているときに新しいプレスのスキームを思いついたり、散歩中に有益なトレーニングを思いついたりするような人だ。サッカーは彼の仕事ではなく、生活なのだ」
 
 そんなナーゲルスマンが、分析力や戦術面で高く評価されるのも当然だ。だが、エックナー記者は「彼はサッカーでの成功における戦術の役割は4割だけとし、6割はモチベーションやロッカールームでのリーダーシップとする」と指摘した。

「この世界観は、バイエルンのようなクラブにおいて非常に有益だ」

「編成に関わるよりパフォーマンス向上をメインタスクと考えるだけに、前任者と違って上層部と衝突することはないだろう。また、マンマネジメントを重視し、実績のある成功したやり方に頼ることも、最近のバイエルンではとてもうまく機能してきた」

 RBライプツィヒは、ナーゲルスマンの契約途中での退任を計画していなかった。だが、バイエルンで指揮を執るのが「生涯の夢」と聞き、ナーゲルスマンの希望を叶えることにしたと明かしている。

 願いをかなえたナーゲルスマンは、バイエルンをさらなる高みに引き上げることができるのか。青年監督の来シーズンからの手腕に注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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