「ユダのような裏切りだ」トリノ会長がユベントス&インテル首脳陣を痛烈批判!

2021年04月20日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

3クラブはセリエAで戦い続ける意向を示したが…

怒り心頭のトリノのカイロ会長。(C)Getty Images

 現地時間4月18日に正式発表された「欧州スーパーリーグ構想」は、様々な形で波紋を続けている。

 現在のチャンピオンズリーグに取って代わるスーパーリーグは、ビッグクラブが発起人となる新コンペティション。大会創設メンバーはイングランドのアーセナル、チェルシー、リバプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム、イタリアのインテル、ミラン、ユベントス、スペインのレアル・マドリー、バルセロナ、アトレティコ・マドリーという12クラブで、さらに8クラブが加わる可能性があるという。

 これを受けてUEFAは、「スーパーリーグに参加するクラブは、国内、欧州、国際大会とあらゆるコンペティションに参加できなくなること、選手も代表チームでプレーできなくなることを通知した」と徹底抗戦の構えを見せている。

 イタリア国内でも、現地時間4月19日にレーガ・セリエAが緊急会議を開催。『スカイ・イタリア』など現地メディアによれば、ユベントス、ミラン、インテルの代表者は、「スーパーリーグはチャンピオンズリーグに代わる大会で、もちろん引き続きセリエAも戦いたい」と表明したものの、あまりに身勝手な言動に他クラブの代表者からは糾弾の声も上がったという。
 
 中でも怒り心頭なのが、トリノのウルバーノ・カイロ会長だ。現地通信社『ANSA』によれば、会議後にこう吐き捨てたという。

「スーパーリーグはセリエAに対するいわば攻撃だ。このプロジェクトの一端を担ったジュゼッペ・マロッタ(インテルCEO)は、セリエAとイタリア・サッカー連盟の代表者に相応しくない。辞任すべきだ。恥ずべきことだよ。アントレア・アニェッリ(ユベントス会長)も同様だ。彼はセリエA放映権の交渉役も担っていたが、今思えばスーパーリーグをやると分かっていたから投資ファンドとの契約を妨害していたんだ。それで今は『連帯しよう』だって? ユダのような裏切りだ」

 とりわけアニェッリはスーパーリーグ連盟の副会長を担うなど、今回のプロジェクトでも中心的な役割を担ったと見られている。

 レーガ・セリエAは今週再び会議を行なう予定だが、ユベントス、インテル、ミランとその他クラブの断絶はかなり根深い。はたして未来は……。
 
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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