32戦26敗、2020年未勝利…史上最速タイでシェフィールド・Uの降格が決定。指揮官は「ずっと傷ついていた」

2021年04月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

昨季は9位でフィニッシュも、今季は開幕から超低空飛行

ウォルバーハンプトンに敗戦後、厳しい表情でピッチを後にするたヘッキンボトム監督。(C)Getty Images

 不名誉な肩書が付いた2年での出戻りに、指揮官はがっくり肩を落としている。英紙『Daily Mail』が伝えた。

 シェフィールド・ユナイテッドは、13年ぶりにトップリーグに昇格した昨季は、序盤こそ中位に沈むこともあったが、シーズンを通して安定した成績を残し、最終的にはアーセナルに次ぐ9位でフィニッシュ。今季はさらなる躍進に期待が高まっていた。

 しかし、開幕4連敗と出だしからつまずくと、引き分けを挟み、再び8連敗と負のスパイラルに。結局、初勝利は年明け1月12日のニューカッスル戦(1-0)まで時間を要した。厳しい戦いが続くなかで、先月にはクリス・ワイルダー監督を解任し、ポール・ヘッキンボトムを指揮官に据えるが、潮目は変わらず。

 迎えた現地時間4月17日のプレミアリーグ第32節、ウォルバーハンプトン戦。60分にブラジル代表FWウィリアン・ジョゼにゴールを許し、リーグ戦26敗目を喫し、2018-19シーズン以来の2部降格が決定した。

【動画】セレソンの一発に沈んだシェフィールド・Uは、為す術なくリーグ戦26敗目…

 データサイト『Opta』によれば、6試合を残しての決定は、イプスウィッチ(1994-95/現3部)、ダービー(2007-08/現2部)、ハダースフィールド(2018-19/現2部)と並び、同リーグ史上最速タイとなった。

 試合後、インタビューに応じたヘッキンボトム監督は、率直な気持ちを伝えている。
 
「みんなのキャリアがかかっているし、個人のプライドもある。ただ、自分のパフォーマンスをコントロールしなければならない。闘争心と気力はあるが、我々にはそこが足りなかった。今季はこのような試合が多かったので、ドレッシングルームではずっと傷ついていたよ。それがシーズンを象徴している」

 それでも、即座に最短での昇格へ気持ちを切り替え、「クラブによる決定の重要性」を説いている。

「方向性はクラブから与えられ、その後は全員が一列に並ぶことになる。なので、これらの決定はとても大切だ。議論のうえで決定がなされていて、それが明確であることも重要だね。

 シェフィールド・ユナイテッドを復活させるために、ドアをノックする人たちがいるだろう。昇格はクラブの目標でなければならない。今私たちは、財政的にも強く、チームの経験も豊富で、より良い位置からスタートしているんだ」

 シェフィールド・Uは果たして、1年で世界最高峰の舞台に舞い戻ってくることはできるか。確かな道筋を示すためにも、残りの6試合は決して消化試合ではないはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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