【横浜FC】「この勝点1で何かが変わるかも…」小川慶治朗が語る“痛恨ドロー”の価値

2021年04月18日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「甘さが出た試合でした」

小川が改善すべき守備の課題と、今後の意気込みを語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ10節]横浜FC2-2仙台/4月17日(土)/ニッパツ三ツ沢球技場

 2点を先取しながらも勝ち切れない――。今季初勝利も見えた試合で、横浜FCはまたしても悔しい思いを味わった。

 今シーズンいまだ白星がなく、下位に沈むチーム同士の"裏天王山"となった一戦。立ち上がりは、横浜FCが最終ラインからしっかりと繋いで、ときにロングボールやサイドからの仕掛けも繰り出し攻勢を強めた。

 そういった姿勢が功を奏し、17分に袴田裕太郎、68分に齋藤功佑がネットを揺らし、2ゴールを奪う。その後は、相手にボールを保持される時間が続いたものの粘り強く守っていたが、終盤の82分と90+1分にセットプレーから失点。最後の最後で集中力を欠き、悔しすぎる痛み分けを喫した。

 試合で唯一、流れの中で生まれた得点だったチームの2点目を、見事なクロスからアシストした小川慶治朗は、「非常に悔しい」と唇を噛み、露呈したチームの課題を語った。

「勝てた試合でしたが、最後追いつかれてしまい、非常に悔しいゲームになりました。内容的には粘り強くみんなで戦えていた。どうしても勝点3が欲しかったんですけど、最後に守り切る力がないっていうのが証明されてしまった。いままでやってきたことが出せなかったので、守備の立て直しという部分では、甘さが出た試合でした」
 
 仙台は57分に、エマヌエル・オッティとマルティノスを投入。推進力のあるふたりを両サイドに配置したことでさらに勢いが増し、横浜FCは防戦一方の状態となった。

「いままでは、後半に(守備が)ずるずる下がってしまうという傾向があった。なので、下がらずに前でしっかりブロックを組んで守備をしていこうと話していたんですが、あのような勢いのある選手が入ってきたことで、自分たちの思いと裏腹にラインが下がってしまった。相手にパワーを持たせてしまった感は否めないですね」

 まさに相手の術中にはまり、押し込まれたことで生まれたCKから2失点。小川は何度も、「すごい悔しいですけど…」と前置きを加えながらも、とにかく前を向くことが重要であると強調した。

「(この試合を)次に生かすためのモノにしないといけない。この勝点1を次の試合にどう繋げるかが、今日の試合の価値が決まると思うんです。もしかしたらこの勝点1で何かが変わるかもしれない。内容の部分を見つめなおして、いろんな反省はありますけど、ポジティブに捉えて、次の勝点3のために、また一から頑張りたいと思います」

 いつまでも悲観してはいられない。この試合が価値あるモノだったと言えるよう、早急に守備強度の改善を図り、ここから巻き返していきたい。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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