負傷離脱中のマンジュキッチが月給約3000万円を自主返上!ミラン会長は「倫理感とプロ意識の高さ」を称賛、財団寄付へ

2021年04月17日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

今年1月に半年の無所属期間を経て、カタールのクラブから加入

給与返上を申し出たマンジュキッチ。故障離脱が続いている。(C)Getty Images

 プロアスリートにとって、ケガはつきものだ。負傷で戦列を離れていても、それは"給料泥棒"には当たらない。それでも、ミランのマリオ・マンジュキッチは、サラリー返上という決断を下した。

『Gazzetta dello Sport』紙などイタリア・メディアが現地時間4月16日に報じたところによると、マンジュキッチはクラブに3月の給料受け取りを辞退すると申し出たという。ミランのパオロ・スカローニ会長は賛辞を寄せている。

 バイエルンやアトレティコ・マドリー、ユベントスなどで活躍したクロアチア代表FWは昨年、カタールのアル・ドゥハイルとの契約を解消。1月にミランと契約を結んだ。だが、2月18日のヨーロッパリーグ、ラウンド・オブ32を最後に、負傷で戦列を離脱している。

 ズラタン・イブラヒモビッチの代役・相棒として活躍が期待された彼だが、一方ではアル・ドゥハイル退団から半年もの間無所属だったため、コンディションを懸念する声もあった。2か月に渡る戦線離脱は、その懸念を裏付けたかたちだ。
 
 この状況を受け、マンジュキッチは給与を返上することを選んだ。『Gazzetta dello Sport』紙によれば、1か月の給料は25万ユーロ(約3000万円)という。たとえ高給取りの一流選手であっても、これだけの金額を受け取らないという選択が大きなことであるのは言うまでもない。

 それだけに、スカローニ会長は「素晴らしい行為で、彼の倫理感とプロ意識の高さ、ミランに対する敬意を示している」と称賛。返上分をクラブの財団に寄付することを明かし、こう語った。

「これにより、社会的・経済的・教育的に恵まれない子どもたちのための、スポーツを用いたソーシャル・インクルージョンのプロジェクトを続けるミラン財団を、クラブがさらに支えられる」

 マンジュキッチは18日の第31節ジェノア戦からベンチに復帰するとみられている。もちろん、巻き返しに意気込んでいるだろう。セリエAは残り8試合。背番号9のプレーに注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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