「腹が立ったよ、日本に押し込まれて…」韓国代表の左SBが惨敗に終わった日韓戦を回顧!「いまはホン・ミョンボの気持ちがよく分かる」

2021年04月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

「放り込みを続けても、韓国サッカーに進歩はない」

韓国代表の左SBホン・チョル(14番)が日韓戦への想いを吐露。代表バッシングに対しても私見を述べた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部:JMPA代表撮影)

 韓国代表の左サイドバックが、惨敗に終わった日韓戦と噴出する代表チームへの批判に対して想いを語った。

 3月25日に横浜で行なわれた森保ジャパンとのフレンドリーマッチで、韓国代表は攻守両面でライバルに圧倒され、良いところなく0-3の完敗を喫した。パウロ・ベント監督の戦術と采配、選手たちの闘争心の欠如、さらには大韓サッカー協会のバックアップ体制など、さまざまな論点でバッシングが繰り返され、3週間近くが経ったいまでも韓国国内では懐疑的な見方が大勢を占めている。

 そんななか、全国スポーツ紙『スポーツソウル』のインタビューに応じたのが、日韓戦で先発を飾ったDFホン・チョル(蔚山現代)だ。コンディション不良にも関わらず半ば強引な招集を受けた。実際のゲームでは日本の伊東純也、山根視来に左サイドを蹂躙され、前半の大劣勢を引き起こした張本人と非難もされた。

 まずホン・チョルは批判の矢面に立たされるベント監督に向けて、ポジティブな見解を示した。遅々として進まないポゼッションスタイルをあらためて支持。そのうえで「後方からのビルドアップは現代サッカーの主流だ。韓国の選手は幼い頃からただ勝つためにボールを遠くに蹴り込み、セカンドボールを取って攻めることに集中していた」と断じ、「結果が悪いからといって、いますぐ監督を交代してまた"放り込みサッカー"をするのかい? それで我々のサッカーは進歩するのかい?」と問いかけた。

 そして、「不安で時尚早だという意見は理解できるが、選手たちは"韓国サッカー発展のためにやらなければならない"という覚悟でいる」と力を込めた。

 さらに、韓国サッカー積年の課題であるサイドバックの人材不足にも当事者として私見を述べた。

「現代サッカーでサイドバックは戦術の基本になっている。以前までサイドバックの競争力を問われた際には機動力が重んじられたが、いまはより多くの才能がなければならない。自分もいずれ指導者になったときには、サッカーが得意な選手をサイドバックにしたいと思う」

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