川崎が圧巻の4ゴール。多摩川クラシコでFC東京を撃破しリーグ4連勝

2021年04月11日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

家長の2ゴールでリードを奪う

中盤でテンポ良くボールを繋いだ田中。守備面でもポジショニングなどが光った。写真:徳原隆元

[J1リーグ9節]FC東京2-4川崎/4月11日/味の素スタジアム

 37回目の多摩川クラシコは、キックオフ直後からアウェーの川崎がボールを握る展開に。そして8分にはL・ダミアンの浮き球に頭で合わせた家長のゴールで川崎が先制と、早々と試合は動いた。

 リードを奪った川崎はその後も高い位置からFC東京にプレッシャーをかけ、17分には相手のミスからL・ダミアンのスルーパス、家長の左足シュートで追加点を決めた。24分に決まったかと思われた三笘のゴールはVARの介入もあり取り消さたが、「川崎・優勢」の流れは変わらなかった。

 ホームのFC東京は川崎の素早いチェックに苦しみ、得意のカウンターもなかなか発動できず、反撃の糸口すら掴めない状況のまま前半を終えた。

 前半の川崎がなにより素晴らしかったのは守備。FC東京に余計なスペースを与えず、4バックのラインをしっかりと保ったまま中盤から前の選手でプレスを仕掛ける。その連動は美しく、ボールを奪ったあとの展開もリズミカルと、川崎の上手さと強さが際立つ45分となった。
 
 2-0という点差があるからか、後半立ち上がりの川崎は前半ほどアグレッシブに攻めなかった印象。いや、攻めなかったというよりも"いなす"といった表現が正しいか。いずれにしても、川崎がボールを握る展開に変わりはなかった。

 59分、中村拓のオーバーラップから永井、アダイウトンとつないだFC東京に1点を返されるが、その2分後に川崎は三笘のゴールで再び突き放す。FC東京の反撃ムードを削ぐという意味でこの1点は大きく、川崎にも焦りはないように映った。

 75分にL・ダミアンのゴールでダメを押した川崎はそこから1点を失うものの、最終的に4-2で勝利。これでリーグ4連勝となり、10試合消化(9勝1分)で勝点を28に伸ばした。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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