「意思は固かった…」J3讃岐、GM兼監督電撃辞任の真相。『上野山スタイル』継続での後任探しへ

2021年04月04日 寺下友徳

池内社長が藤枝戦前に辞任の経緯を説明

讃岐は、第4節・藤枝戦を0-1で落とし、開幕3連敗を喫した。写真:寺下友徳

  J3カマタマーレ讃岐は3月31日、かつてG大阪の育成組織作りに大きく関わり、MF稲本潤一やFW大黒将志ら元日本代表のワールドカップ戦士も輩出してきた上野山信行GM兼監督の辞任を発表した。

 キャプテンのDF竹内彬も「全く予想していなかった」と口にする大激震がクラブを襲ったのだった。

 S級ライセンス保持者の西村俊寛トップチームダイレクターを暫定監督に据え、藤枝をホームに迎えた4月4日のJ3第4節では、試合前に池内秀樹代表取締役社長が辞任に至った経緯をサポーターに説明した。

 冒頭、「辞任発表をさせて頂いた際、発信する情報量が少なく皆様に不安な思い、クラブに対する不信感を抱かせてしまったことをお詫びします」と、スタンドに深々と頭を下げた池内社長は、「本人から私に『話がある』と言われたのは(0-4で敗れた2節の)岐阜戦直後。その翌日に辞任の意思を伝えられ、2日間に渡って話し合いを持ったが意思は固かった。私からも『早すぎないか』と話をしたが、『昨年一年間GMとしてチームに関わったなかでの成績(J3・18チーム中16位)の責任も感じているし、J2昇格を目標にしているなかでの2試合の内容を踏まえると、後任の監督にチームの立て直しを託すことがクラブにとって一番いい選択肢』というGMとしての見解だった」と、今季2試合を終えた時点で0得点・6失点、勝点0で15チーム中最下位に沈む成績不振が辞任の理由であることを明かした。
 
 さらに続けて、「『自分が前任の(1年で契約満了となった望月一仁)監督を評価していたのに、後任の監督を自分が評価することはできない』というのが理由だった」と上野山氏が監督職とともにGM職を辞した理由についても言及したうえで、「私にできることは次の監督を探し、チーム・クラブの立て直しをすることだと思っている」とここからの反撃への決意を示している。
 

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