「日本への先入観を捨てるべきだ!」日韓戦の惨敗から1週間、韓国ではいまだ議論百出!「頭から血を流しても…」

2021年04月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

警告ゼロの事実に「ある意味で消極的だった」

日韓戦から早や1週間。韓国国内では代表チームを巡って活発な議論が交わされている。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部:JMPA代表撮影)

 0-3の完敗に終わった日韓戦から1週間、韓国サッカー界ではいまだ母国代表チームのパフォーマンスに対して、さまざまな意見が交わされている。

 先週木曜日に横浜で開催された日本代表vs韓国代表のフレンドリーマッチは、キックオフ直後からホームチームが主導権を掌握。韓国は山根視来のゴールで先制を許すと、カウンターから鎌田大地にも決められて0-2で前半を折り返す。後半はボール支配で優位に立った時間帯もあったがチャンスらしいチャンスは掴めず、逆に鋭い速攻でピンチを招く展開に。終盤にCKから遠藤航にダメ押しヘッドをねじ込まれて、森保ジャパンの軍門に下った。

 この結果を受けて韓国国民はシビアに反応し、パウロ・ベント監督の采配やマネジメントに加えて、代表選手たちの覇気の乏しさ、大韓サッカー協会のバックアップ体制の欠如など、批判の矛先は多岐に及んだ。ついにはユニホームの胸元に親睦を込めてプリントしたはずの日本国旗がバッシングの標的となり、すべての責任を負う形でチョン・モンギュ協会会長が国民に向けて謝罪声明をリリースするという、異常事態にまで発展したのである。

 試合から1週間が経過したものの、活発な議論は続いている。なぜなら6月にはカタール・ワールドカップ・アジア2次予選の3連戦が迫っており、かならずしも楽観視できる状況にはないからだ。

 全国スポーツ紙『スポーツソウル』は「批判が集中したのは0-3のスコアにではない。不思議なほどに無気力で、闘争心のなかった選手たちの試合に対する姿勢に問題がある」と書き出し、かつての日韓戦で母国代表の先達が示してきた激しい闘争心が見られなかったと指摘。次のように断じている。

「韓国サッカーファンの多くは、たとえ頭から血を流しても包帯を巻き、相手を無力化して勝利をもぎ取る代表選手の姿を記憶しているものだ。歴史的に韓国サッカーは優れたフィジカルを武器に日本と戦い、年代を問わず、日本と対戦した際には強烈なフィジカルバトルとプレスで相手の長所を制御した。だが、今回の日韓戦では違っていた。前方からの強いプレスで攻守の切り替えを速めた日本の戦略に巻き込まれたのだ」

 さらに同紙は、1枚もイエローカードを食らわなかった点について、「警告はもちろん決して良いことではないが、日本というライバルとの試合で1枚もカードが出なかった事実は、ある意味で消極的だったと捉えられてもおかしくない」と論じた。

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