【J1採点&寸評】神戸×名古屋|神戸の公式戦無敗は7でストップ。永井の決勝弾で名古屋に軍配

2015年04月29日 本田健介(サッカーダイジェスト)

神戸はシステム変更も奏功せず、攻撃の形を作れずに完敗。

【警告】神戸=田中(90+1分)/名古屋=松田(58分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】永井謙佑(名古屋)

【試合内容】
 怪我の森岡、安田、増川や、出場停止のチョン・ウヨンら多数の主力を欠いた神戸は、序盤から流れを掴めず名古屋に決定機を作られる。前半途中に3-4-2-1から、田中をアンカーに置く3-5-2へシステムを変更するが、打開策とはならず。
 
 後半もチャンスを掴んだのは名古屋で、55分にはCKから永井が先制点を決める。その後、神戸は石津、田代と攻撃のカードを切るも、ゴールは遠く無得点。1-0でアウェーの名古屋に軍配が上がった。
 
 神戸は、好調だった前節までの姿は見られず、公式戦8試合ぶりの黒星となった。

【J1採点&寸評】1stステージ・8節|全9カードを現地取材記者が評価

【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・8節

【チーム採点・寸評】 
神戸 5
「空中戦に苦慮した」(ネルシーニョ監督)と、前線に送ったハイボールはことごとく跳ね返され、セカンドボールも拾えず。チャンスを作れずに時間を費やし、決定機は前半の1本のみと寂しい結果に。
 
名古屋 6.5
序盤から攻勢に出ると、幾度もビッグチャンスを迎え、神戸を圧倒。中盤の攻防では常に先手を取り、ゲームをコントロールした。安定した守備も光り、手応えを掴める1勝となった。
 
【神戸|採点&寸評】                          
GK      
22 山本海人 6         
前半から度重なるピンチをストップ。失点シーンも一度は闘莉王のヘディングをセーブ、そのこぼれ球を詰められた。彼の活躍がなければ、1失点では終わらなかったはずだ。
 
DF
4 北本久仁衛 5       
出場停止のチョン・ウヨンに変わり、リベロで出場。名古屋の1トップ、川又とマッチアップし、空中戦では競り勝ったものの、裏を取られる場面が見られるなど、安定感を欠いた。
 
5 岩波拓也 5.5       
対峙した小川が中に入ってプレーする機会が多かったため、マークの受け渡しに苦慮した。大半の時間を守備に追われ、得意のフィードを活かせる場面は来ず。65分に交代でピッチを後にした。
 
8 高橋祥平 5.5         
19分には松田の決定的なシュートを、身を挺してブロックするなど、身体を張った守備を披露。ただ、松田と矢野のコンビに後手に回る機会が多く、マークのズレも見られた。
 
MF
3 相馬崇人 5.5             
粘り強い対応も、対峙した矢野の勢いに押され気味だった。ここ数試合、チャンスを生み出した積極的な攻撃参加も影を潜め、数本あったクロスの精度も高くなかった。

6 高橋峻希 6       
タイミングよく攻め上がり、ボールを引き出して攻撃を活性化させた。CKからゴールこそ奪われたが、対面の永井を相手陣内に長時間押し込んだ点は評価できる。後半途中から出場したノヴァコヴィッチへの対応も○。
 
17 田中英雄 5.5       
システム変更に伴い、前半途中からアンカーとしてプレー。豊富な運動量で幅広いエリアをカバーし、鋭いタックルでピンチの芽を摘み取った。一方、攻撃面では雑なパスが見受けられた。
 
18 マルキーニョス 5
前線からのチェイシング、中盤まで下がってのディフェンスなど献身的な姿勢は光る。だが、守備に体力を使いすぎてフィニッシュの場面で精彩を欠く。恐さがなかった。

19 渡邉千真 5.5 
ゲーム開始時は2シャドーの一角も、前半途中からインサイドハーフに入り、攻守に走り回る。エリア外からのミドルで何度か名古屋ゴールを襲っていただけに、もう少し前で起用してほしかった。
 
24 三原雅俊 5  
頻繁にポジションを変えるダニルソン、矢田の動きに翻弄されるシーンが散見された。無難なパスが多く、サイドチェンジ、攻撃のスイッチとなる縦パスをより増やしたい。

FW         
13 小川慶治朗 5.5
劣勢を強いられるなか、前線でボールキープし、起点になろうと努めた。チームの大半の攻撃に絡むなど存在感はあった。が、シュート1本はFWとして寂しい。
 
交代出場                                            
FW
9 石津大介 5.5
1点ビハインドの状況でピッチに登場。左サイドから切れのあるドリブルで何度か突破を試みたものの、決定機にはつながらず、攻撃のリズムを変えられたとは言い難い。
 
FW
29 田代容輔 5
85分に小川のクロスに合わせるも、闘莉王、竹内に挟まれてヘディングはジャストミートせず。そのシーン以外はさしたるインパクトは残せずに、試合終了の笛を聞いた。

監督       
ネルシーニョ 5
前半途中でシステムを変え、流れを引き寄せようとしたが、奏功せず。石津、田代の投入も起爆剤とはならずに、3枚目の交代カードを残すなど、采配に冴えはなかった。

 

次ページ小川らの活躍も光ったが、貴重な決勝弾を奪った永井をMOMに。

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