【セルジオ越後】久保や三笘は視聴率に見合う活躍をした?ゴールに向かう怖さがまったくなかったよ

2021年03月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

久保は独りよがりのプレーが目についた

トップ下で先発した久保も不発。期待に応えられなかった。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 U-24日本代表がアルゼンチン代表に敗戦。0-1というスコアだけ見れば、接戦という感じがするけれど、実際のところ、それ以上の差を感じさせられたよ。攻撃でのアイデア、守備における組織力、あらゆる面で相手のほうが1枚上手だった。

 アルゼンチンは南米予選を首位で通過した正真正銘の優勝候補。日本が金メダルを取るにはまだまだ足りないということが、これで証明されてしまったわけだ。

 一昨年の11月に戦ったコロンビアもそうだったけど、やはり世界でもトップクラスの強豪と戦えば、大きな力不足を露呈してしまう。この4年間、なかなかこうした相手と戦ってこなかったから、日本の経験のなさは明らかだったよ。

 アルゼンチンの守備は組織されていて、非常に固かったね。2番のキャプテンを中心にコンパクトな陣形を保ち続け、ほとんど崩れなかった。

 しかも、ボールをひとたび奪えば、的確なロングパスで日本陣内の深くに瞬く間に侵入してきた。日本からすれば、立ち上がりに何度かバーに救われた場面があったね。あれが入っていれば、大差で負けていたことになる。
 
 アルゼンチンはゲームの進め方も上手かった。先制点を取ってからは上手く攻撃をいなして、日本にペースを与えなかったよね。単純な攻守のクオリティだけでなく、そういう時間の使い方を見ても、本当にクオリティの高いチームだった。

 一方で日本はボールを持たされていた印象だ。相手陣内に入っても足もとに通すばかりで、攻撃が単調。個々のテクニックは高いけど、ゴールに向かう怖さがまったくない。あれではアルゼンチンのブロックは崩せないよ。

 久保や三笘も結局結果を残せずじまい。テレビは何度も何度も彼らを追いかけていたね。このふたりを映せば視聴率が取れるから。でも彼らがそれに見合う仕事をした? 相手の9番のほうが、長身を生かしてゴールに迫ってきて、よっぽど怖かったよ。

 久保はスペインでの不調からなんとか盛り返そうとしていたのか、どこか独りよがりなプレーが目についた。逆に味方からのパスを受けられないシーンも少なくなかったよね。
 

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