FIFAテクニカル・ディレクター在任中にも訴え
ファン・バステン氏提案のウルトラCは、オフサイド問題解決の劇薬となるか…。(C)Getty Images
元オランダ代表FWマルコ・ファン・バステン氏が現地時間3月25日、英衛星放送『Sky Sports』の独占インタビューに登場。またもや注目発言をしている。
現在56歳のファン・バステン氏は、ミラン黄金期に絶対的エースとして君臨。高い完成度と類まれなテクニックでファンを魅了し、クラブの象徴的存在だった。現役引退後はオランダ代表や母国クラブの監督を歴任した。
そして2016年から2年間のFIFA(国際サッカー連盟)テクニカル・ディレクター在任中には、「オフサイド撤廃」など思い切った改革を訴え、世界中で賛否両論も巻き起こしていた。それから数年、同氏は再びオフサイドに苦言を呈している。
「少なくとも、オフサイドがなくてもサッカーは可能であることを示すために、トライはしてみたいと思っている。私はこのルールがなければ、サッカーはもっと良くなると確信しているんだ。サッカーは素晴らしいゲームだが、より良く、より華やかに、より面白く、より刺激的にするために、もっともっと努力しなければならない」
そのうえで「より魅力的になる理由」も具体的に挙げている。
「オフサイドラインがなくなれば、相手に裏を取られることを恐れて、DFはより深くなる。相手は裏を取ることができないと言うだろう。しかし、あまりに後ろに下がると、ボックス内が混戦になり、GKは何も見えなくなってしまうので、チームはそれが解決策ではないことに気付くだろうね。その結果、GKは全員をどけるだろう。そこがまさに面白いところで、もしアタッカーがDFの背後に回ることができれば、ゴールの可能性はもっと広がるね。
現在56歳のファン・バステン氏は、ミラン黄金期に絶対的エースとして君臨。高い完成度と類まれなテクニックでファンを魅了し、クラブの象徴的存在だった。現役引退後はオランダ代表や母国クラブの監督を歴任した。
そして2016年から2年間のFIFA(国際サッカー連盟)テクニカル・ディレクター在任中には、「オフサイド撤廃」など思い切った改革を訴え、世界中で賛否両論も巻き起こしていた。それから数年、同氏は再びオフサイドに苦言を呈している。
「少なくとも、オフサイドがなくてもサッカーは可能であることを示すために、トライはしてみたいと思っている。私はこのルールがなければ、サッカーはもっと良くなると確信しているんだ。サッカーは素晴らしいゲームだが、より良く、より華やかに、より面白く、より刺激的にするために、もっともっと努力しなければならない」
そのうえで「より魅力的になる理由」も具体的に挙げている。
「オフサイドラインがなくなれば、相手に裏を取られることを恐れて、DFはより深くなる。相手は裏を取ることができないと言うだろう。しかし、あまりに後ろに下がると、ボックス内が混戦になり、GKは何も見えなくなってしまうので、チームはそれが解決策ではないことに気付くだろうね。その結果、GKは全員をどけるだろう。そこがまさに面白いところで、もしアタッカーがDFの背後に回ることができれば、ゴールの可能性はもっと広がるね。
対してディフェンス時には、オフサイドがなければ、常に1人か2人の選手を遠くに置くことができ、ボールを奪ったときに、反対側のFWにボールを渡しチャンスを作れる。フィールドが広くなれば、ボールを持っている選手の選択肢が増えるんだ。この悪いルールがなければ(判定で揉める等の)問題はもっと少なくなるし、チームも他の解決策を見つけて、今と同じように見応えのある良い試合をするだろう」
また、彼にはオフサイド以外にも気になる点があるようだ。
「時間を浪費したり、スローインや負傷で遅らせたりすることも見たくない。我々は何かをしなければならない。人々は行動を求めているのに、目を背けている状況がたくさんある。これはゲームにとって良いことではない」
一方で、改革案には少なくない批判があることは本人も認識しているようで、最後に少しだけ弱気な姿勢も覗かせている。
「FIFAに行ったとき、私はたくさんのアイデアを持っていて、サッカーのゲームを助けたいと思っていたが、政治やIFAB(国際サッカー評議会)との関係でとても複雑だった。私は少し正直でオープン過ぎたのかもしれない。自分が考えていることをそのまま伝えてしまった。それは人々にとってあまりにも大きな問題だったんだ」
VARが導入されてもなお、毎週末議論の的となっているオフサイドを巡る判定。ファン・バステン氏の訴えるウルトラCは、解決への劇薬となるのだろうか。過去にはフィールドホッケーで、ルール改正により撤廃された例があるが……。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【PHOTO】現地番記者が選ぶ「過去20年のミラン・レジェンドTOP10」を厳選ショットで振り返り!
また、彼にはオフサイド以外にも気になる点があるようだ。
「時間を浪費したり、スローインや負傷で遅らせたりすることも見たくない。我々は何かをしなければならない。人々は行動を求めているのに、目を背けている状況がたくさんある。これはゲームにとって良いことではない」
一方で、改革案には少なくない批判があることは本人も認識しているようで、最後に少しだけ弱気な姿勢も覗かせている。
「FIFAに行ったとき、私はたくさんのアイデアを持っていて、サッカーのゲームを助けたいと思っていたが、政治やIFAB(国際サッカー評議会)との関係でとても複雑だった。私は少し正直でオープン過ぎたのかもしれない。自分が考えていることをそのまま伝えてしまった。それは人々にとってあまりにも大きな問題だったんだ」
VARが導入されてもなお、毎週末議論の的となっているオフサイドを巡る判定。ファン・バステン氏の訴えるウルトラCは、解決への劇薬となるのだろうか。過去にはフィールドホッケーで、ルール改正により撤廃された例があるが……。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
【PHOTO】現地番記者が選ぶ「過去20年のミラン・レジェンドTOP10」を厳選ショットで振り返り!