「セリエAで輝く守備のサムライたち」冨安健洋と吉田麻也の活躍ぶりに伊メディアが感嘆!「トップの補強だ」

2021年03月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「華々しい前線の選手とは異なるが…」

"守備の国"イタリアで高く評価されている冨安(左)と吉田。 (C)Getty Images

 セリエAで奮闘している日本代表DFの吉田麻也と冨安健洋。その活躍ぶりから、現地メディアは「守備のサムライの存在感は増すばかりだ」と称えている。

 イタリア・メディア『CALCIOPOLIS』のマッシオ・マネッジオ記者は、サンプドリアとボローニャの守備を支えるふたりについて、「確実で信頼できるディフェンダー」と称えた。

 そして、それぞれがチームで出場時間を重ねていることに触れ、冨安を「試合中はほとんど集中力を切らさず、闘争心もクオリティーも備えているが、22歳には思えないほど成熟している」と称賛。吉田については、「サンプドリアの主力選手となり、クリーンで効果的なプレーをし、マークにも気を配ることができる頼り甲斐のあるプレーヤー」と評している。

 さらにマネッジオ記者は、「彼らの存在は、これまで少しずつ親和性を高めてきた日本人プレーヤーとイタリアの歴史が歩み寄り、セリエのチームは、かの国から信頼できる人材を集めることができることを熟知している結果だ」と過去を振り返った。
 
「思い返せば、三浦知良にはじまり、中田英寿はペルージャ、ローマ、ボローニャ、フィオレンティーナで才覚を現わした。ほかにも、名波浩、小笠原満男、柳沢敦…大黒将志や森本貴幸を覚えている人は少ないかもしれないが、長友佑都はインテルでマスコット的な存在であり、良い選手だった。レッジーナに在籍した中村俊輔やミランで10番を背負った本田圭佑のように、攻撃的MFは華々しく到着し、日本の鮮烈なイメージを残したことは多くのファンの記憶に残っている」

 こうした歴々の後にイタリアに上陸した日本人DFは、「ナカタのような華々しい注目はされないかもしれない」としつつ、記者はこのように綴っている。

「けれど彼らは世界でも厳しい部類に入るイタリア国内の評価で平均6.5点をマークしながら着実に歩みを進めている。堅実な守備のサムライに対する信頼は今以上に高くなっていくだろう。彼らは間違いなく、セリエAでトップレベルの"補強"なのである」

 今月13日にはボローニャ対サンプドリアが控える。冨安が故障離脱中のため、"日本人対決"が実現するかは不透明だ。だが、異国で奮闘するサムライ戦士の活躍に、"守備の国"イタリアのメディアも熱い視線を注いでいる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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