【相模原】開幕戦で“約半年ぶり”の黒星も、その後の選手たちは「全然前向きだった」と指揮官が語る理由は?

2021年03月03日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「一人ひとりとしゃべったけど、比較的みんなポジティブだった」

ホームでの2節・群馬戦で今季初勝利を目指す三浦監督。相手の映像は「擦り切れるくらい見ている」と準備を進める。写真:田中研治

 後半の途中までは、上手く守れていた。

 優勝候補の京都サンガF.C.をホームに迎えた開幕戦、昇格組のSC相模原は守勢に回る時間帯が長かったが、組織的かつ個々の粘り強いディフェンスでゴールを割らせない。

 だが、82分にセットプレーから失点すると、85分にもミドルを決められ、0-2のスコアで敗れた。

 チームにとっては、実に約半年ぶりの黒星である。

 昨季のJ3では16節の今治戦(△1-1)から最終節まで怒涛の19戦無敗の快進撃を見せ、J2初昇格を勝ち取った。「変な言い方だけど、負けることに慣れていなかった」と就任3年目の三浦文丈監督も語る。

 カテゴリーは違うが、京都戦での久しぶりの敗戦は選手たちにどう影響したか。

「試合に出たメンバーとは、リカバーの時に一人ひとりとしゃべったけど、比較的みんなポジティブだった」(三浦監督)

"負けへの免疫"は、問題視するようなものではなかった。指揮官はしっかりと予防線を張っていた。

「J3で2番目に上がって、J2で立場的には22位。俺たちはチャレンジするしかない。シーズンが始まる前から、J2はそんなに甘くないよとちゃんと伝えて。調子が良ければ自分たちのやりたいようにできるけど、相手に合わせなければいけない時もある。それをやらないといけないリーグだと言って、シーズンに入っているから」

 敗戦の悔しさはもちろんある。一方で、ピッチ上で表現できたことにも目を向ける。選手たちの様子を見て、三浦監督は「一定の時間は守れていたと、それはたぶん手応えになっている」とおしはかる。

「じゃあ今度は、最後まで耐え忍ぶにはどうすればいいか、点を取るためにはどうするかという感じで、全然前向きだった」
 
 すでに気持ちを切り替えて、次のゲームに集中してトレーニングに励む選手たちに、三浦監督が檄を飛ばす。

「味方にエラーが出たら、仲間がカバーしないと!」
「最初からルーズだったら、サッカーは成立しないぞ!」

 次節は再び、ホームで戦える。相手は群馬。「擦り切れるくらい(映像を)見ている」とスカウティングも一切妥協しない指揮官の下、まずはJ2初勝利を掴み取りたい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストweb編集部)

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