震災から10年、三浦知良が実感したゴールの意味。「エンターテイメントが力になり、みんなの為になるんだ」

2021年03月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「現地に行ってサッカーをやりたい」

今なお最前線で戦い続けるカズ。自らのゴールで再び全国にパワーを届けられるか。写真:徳原隆元

 3月11日で東日本大震災から10年の節目を迎える。

 横浜FCの三浦知良は3月1日、オンライン上で会見を行ない、この10年間を振り返った。

「震災の時から今まで、僕はずっと横浜FCにいて、暮らしも首都圏が中心。ここまで普通に生活することができて、被災地の方とは過ごし方も違うので、同じ10年ではないのかもしれません」として今季、横浜FCで16年目を迎えたカズは、震災後、またこの1年のコロナ禍で感じたことをこう語った。

「スポーツの持つ意味を改めて考えさせられた。やはり娯楽のなかの一つで、10年前もこの1年も、なかなか積極的に活動出来る状況ではなかった。改めて価値観が問われていると思う」

 その一方で、震災からわずか18日後に行なわれた復興支援チャリティマッチで決めた三浦知良の一撃と"カズダンス"は、被災地に勇気を与えた。

 カズ自身も「チャリティーマッチでのゴールは被災地の方々にも喜んでもらえた。ゴールというものがそれほど力があるのかと思い知らされました。エンターテイメントが力になり、みんなの為になるんだ」と、そんな想いを強くしたという。

「僕の場合は被災地との関わりというとサッカーをやることになります。現地に行ってサッカーをやりたい」
 
 コロナ禍のなかだが、「3月11日が来るたびに思い出して、これまでもクラブや選手会、僕個人でも子どもたちとサッカーをやったりしてきたが、現地で触れ合えるようになれば、そういう活動もしていきたいと思います」と話し、今後も被災地の光となることを約束した。

 昨季のJリーグでJ1最年長記録を53歳9か月23日に更新したレジェンドは、再び全国を歓喜の渦に巻き込めるか。

 横浜FCは3月3日にルヴァンカップの柏レイソル戦、同6日にホーム開幕となる2節・大分トリニータ戦、さらに同10日には敵地での3節・浦和レッズ戦が予定されている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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