【J1戦力分析|サンフレッチェ広島編】最大のポイントは、主軸FWの入れ替えが吉と出るか、凶と出るか

2021年02月04日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

DF今津は磐石のCBのスタメン争いに割って入れるか

例年どおり移籍は少ないものの、的確な補填で戦力を維持している広島。写真は左上から時計回りに、J・サントス、青山敏弘、今津佑太、佐々木翔。写真:秋田耕二(フォトスタジオサンエス)/(C)SOCCER DIGEST

 昨季リーグ3位の15ゴールを決めたレアンドロ・ペレイラの慰留に失敗し、代わりにジュニオール・サントスを獲得。主軸で唯一入れ替えたFWが、新シーズンにおける最大のポイントとなる。

 J・サントスは城福監督の「個で相手を剥がしていく選手が必要」というリクエストどおりのFWで、チームにフィットすれば得点量産もあり得る。反面、守備戦術に細かい柏に適応できなかった過去があり、堅守が売りの広島に馴染めるかは未知数だ。

 また得意の単独突破は裏を返せばパスを出さないきらいがあり、味方との崩しからワンタッチゴールを奪うL・ペレイラとはスタイルも異なる。

 4季目となる城福体制は主力メンバーをあまりいじらなかったおかげで、パスの連係と守備のコンビネーションが高まった。それを崩さないまま、新たなタイプのエース候補をチームに上手く組み込めるか。吉と出るか凶と出るかは、城福監督の手腕次第だろう。
 
■ポジション別戦力分析
FW
昨季リーグ15得点のL・ペレイラを流出し、同13ゴールのJ・サントスを補填。D・ヴィエイラや永井も健在で、人材は豊富に揃う。

MF
ボランチの野津田と松本を放出し、サイドプレーヤーの長沼と藤井を加えた。手薄となった中盤にはハイネルが適応可能のため問題ない。

DF
佐々木、荒木、野上は今季も中心軸となるだろう。退団した櫛引の代わりに獲得した今津は、盤石のスタメン争いに割って入れるか、楽しみだ。

GK
東京五輪代表候補の大迫をベンチに追いやる林の実力は衰えを知らない。38歳となった現在も、セービング能力は錆びついていない。

監督
若手を鍛えて世代交代を推し進めつつ、直近3年すべてリーグひと桁順位は称えたい。4年目に突入する今季、欲しいのはタイトルだ。

※『サッカーダイジェスト』2月11日号(1月28日発売)より一部修正して転載。

文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

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