「本当はここに置いておきたい」クロップが南野拓実のサウサンプトン移籍に“本音”を吐露「タクミに必要なのは…」

2021年02月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

買取オプションの付帯を断ったのは他でもない…

サウサンプトンにレンタルで移籍した南野にクロップ監督はエールを送った。 (C) Getty Images

 満足に出場機会を得られていなかったサムライ戦士が動いた。

 現地時間2月2日、プレミアリーグのサウサンプトンは、リバプールに所属する日本代表FWの南野拓実を、今シーズン終了までのレンタルで獲得することを発表した。

 リバプールで2年目を迎えた今シーズンは、ここまで公式戦17試合に出場して4ゴール・2アシストをマークしたものの、プレー機会は限られ、とりわけプレミア初ゴールを挙げた昨年12月19日のクリスタル・パレス戦以降は出番が激減。今冬の移籍市場の最終日にいわゆる"駆け込み移籍"を決断した。

 今回の契約に関して南野のサラリーに加え、50万ポンド(約6500万円)のレンタル料を支払うサウサンプトン側は、買取オプションの付帯を希望していた。だが、それを断ったのは他でもないリバプールの指揮官ユルゲン・クロップだった。海外メディア『The Athletic』によれば、「クラブでは誰よりも、クロップ監督がアンフィールドでのミナミノの未来に期待を寄せている」という。

 そんな熱血漢が南野への想いを口にした。現地時間2月2日に開かれた記者会見で、「タクミをローンで出したいクラブはあまりない」と自身の考えを明らかにしている。

「だけど、サウサンプトンなら理に適っていると思えたんだ。彼は素晴らしい選手だけど、十分にチャンスをあげられなかった。彼に必要なのは継続的に出続けることなんだ。本当はここに置いておきたい。けど、タクミに関しては長期的なプロジェクトとして獲得している。それは彼にポテンシャルがあると分かっているからだ。だから、今シーズンの残り17試合でプレーし続ける方がいいと思った」

【動画】クロップもおおいに喜んだ、南野拓実のプレミア初ゴールはこちら!
 また、記者から「ミナミノにサウサンプトンで期待することは何か? どんなプレーを向上させるべきか」と問われたクロップは、「ただフットボールを楽しんでくれればそれでいい」とコメントした。

「彼は物凄い優秀なプロフェッショナルで、素晴らしい才能を持っている。ただ、ここには同じポジションを争う良い選手たちがいる。それでいてみんなの調子が良いんだ。タキ(南野の愛称)に十分なプレー機会を与えられなかったのは、100パーセント私の責任だ。

 だから、私とタキは残りの17試合でプレー出来る方が良いということで考えが一致した。サウサンプトンで何かを変える必要なんてない。向上させるべきことも別にないよ。ただ、プレーをし続けて、リズムを掴んでほしい。そして自信を身につけてほしい。それだけで私は十分だ」

 2日に行なわれたマンチェスター・ユナイテッド戦で0-9と大敗したサウサンプトンは、6日にニューカッスルとのアウェー戦を控えている。この負けられない一戦で南野が新天地デビューを飾るだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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