なぜジダンは若手を起用しないのか。「監督とクラブが同じ方向を向いていない」と現地記者が指摘!

2021年01月30日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

チームを離脱する若手が続出

若手の起用に消極的なR・マドリーのジダン監督。(C)Getty Images

 この冬、23歳のルカ・ヨビッチと22歳のマーティン・ウーデゴーを、それぞれフランクフルトとアーセナルに流出したレアル・マドリーだが、現地スペインで改めて議論の対象となっているのが、ジネディーヌ・ジダン監督の若手育成の手腕だ。

 ウーデゴーの新天地であるアーセナルには当のジダンが冷遇したダニ・セバジョスがいるし、他にもセルヒオ・レギロン(トッテナム・ホットスパー)やボルハ・マジョラル(ローマ)など、出場機会に恵まれずマドリーを離れる若手が続出している。

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『アス』紙のセルヒオ・サントス記者も、ジダン監督の若手育成術に疑問を呈しているひとりで、同紙のコラムでこう指摘している。

「コロナ禍の中、昨夏の移籍市場でマドリーは、他のビッグクラブの羨望の的だった。なぜなら、セバジョスやウーデゴーのような実力者を無償で迎え入れることができたからだ。実際、彼らの昨シーズンのアーセナルとレアル・ソシエダでの活躍ぶりを見れば、マドリーでプレーするための機は十分に熟していると思われた」

 マドリーは近年、ライバルに先んじて獲得した将来のスター候補を、自チームの下部組織やレンタル先で育て上げて戦力に取り組むという、若手路線に舵を切っていた。今冬にビジャレアルからヘタフェに移籍した久保建英もそのひとりだ。

 しかし、セバジョスの呼び戻しは見送られ、格好のモデルケースになるはずだったウーデゴーはふたたびチームを離れた。セルヒオ・サントス記者はこう結論付ける。

「セバジョスとウーデゴーはヨーロッパ中のクラブが注目する選手だ。そこでひとつの疑問が生じる。はたしてマドリーとジダンは同じ方向を向いているのか。わたしは否だと思う」

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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