Jリーガーが現役中に“分析本”を作った理由。「海外サッカーマニア」だから分かるヤバイ話とは?

2021年01月19日 白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)

「自分の分析力や知識を一冊の本にまとめてみようと」

著書『Jリーガーが海外サッカーのヤバイ話を教えます』を持つ林陵平。

 ザスパクサツ群馬に所属した2020年シーズン限りで現役引退したのが、林陵平だ。ヴェルディ・アカデミーで育ち、明治大学を経由して2009年に東京ヴェルディとプロ契約。以降、柏レイソル、モンテディオ山形、水戸ホーリーホック、東京ヴェルディ、FC町田ゼルビア、そしてザスパクサツ群馬でプレーした大型ストライカーは、Jリーグ通算300試合・67ゴールの成績を残してスパイクを脱いだ。
 
 林と言えば、「Jリーガー随一の海外サッカーマニア」として知られた。愛読書は海外サッカーの選手名鑑。欧州サッカーの試合は最低1日1試合が日課で、DAZNの欧州サッカーハイライトも全て欠かさずチェックするという。現役時代は海外選手のゴール・セレブレーションを取り入れて、多くのファンを魅了してもいた。その知識と視点を活かしてDAZNの試合解説、そして『ワールドサッカーダイジェスト』や『フットボリスタWEB』で海外サッカーの連載を持つほどだ。
 
 そんな林が、1月15日に自身初の著書『Jリーガーが海外サッカーのヤバイ話を教えます』を飛鳥新社からリリースした。タイミング的には現役中に準備した一冊なはずで、Jリーガーが現役中に海外サッカーの分析本を出したのは異例中の異例。その経緯と狙いを本人に聞いた。
 
――12年間の現役生活、お疲れ様でした。今回は著書『Jリーガーが海外サッカーのヤバイ話を教えます』について伺いたいと思います。まず、この本の企画が持ち上がったのは、いつ頃だったんでしょうか?
 
「2020年の夏頃ですね。出版社さんのほうからお話をいただきました」
 
――そもそも、ご自身の中に書籍を出したいという思いはあったんですか?
 
「正直、考えてはいなかったですね。ワールドサッカーダイジェストで連載は持たせていただいてましたが、書籍はなかなかハードルが高いとも聞きていましたし。ただ、その雑誌連載や解説の仕事などを評価していただいたようで、オファーをいただけました。せっかくなので、自分の分析力や知識を一冊の本にまとめてみようと考えるようになりました」
 

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