「想定外の酷い黒星」「勝つための怒りがない…」10連覇が遠のくダービー完敗。ピルロはユベントスに“喝”

2021年01月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

主将キエッリーニも「ワーストの試合だ」と嘆き

タイトルレースを争うライバルに屈したユーベ。指揮官のピルロはチームを一喝した。 (C) Getty Images

 マエストロが、"師匠"に手痛いレッスンを施された。

 現地時間1月17日に開催されたセリエA第18節で、ユベントスは敵地でインテルに0-2で敗れた。アンドレア・ピルロ監督にとっては、現役時代に薫陶を受けたアントニオ・コンテ監督との初対決で悔しい黒星を喫したかたちだ。

 12分に古巣対戦になったアルトゥーロ・ビダルに先制を許したユーベは、後半にもニコロ・バレッラに追加点を献上。攻撃面でもエースのクリスチアーノ・ロナウドが封じられ、今シーズン2敗目を喫した。消化が1試合少ないが、インテルの差は7ポイントに広がった。

 伊紙『Gazzetta dello Sport』によると、試合後にピルロは、「最初から我々は姿勢を誤った。勝負に勝つための怒りがなければ難しい。あまりに受け身だった。ピッチに立っていないみたいだった」と、チームに向けて厳しい言葉を放った。

「引いてしまい、恐れてしまった。守備のことしか考えなかった。想定外の酷い黒星だ。これより悪い試合はできない。だが、20日には決勝(ナポリとのスーパーカップ)がある。こういう試合では意欲や怒りを出さなければいけない。闘争心が欠かせないんだ」

 準備していたような試合ができなかったと嘆くピルロは、「我々の野心は同じだ。強い相手に誤ることもある。あってはならないのは、こういった姿勢だ」と続けている。

「責任はまず監督にある。準備してきたことをチームができなかったのなら、私が責任を負う」

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 主将ジョルジョ・キエッリーニも「デュエルにまったく勝てなかった。それじゃ難しい」と指揮官に同調するように、チームへの奮起を促した。

「(初黒星を喫した)フィオレンティーナ戦と並んで今シーズンでワーストの試合だ。僕らはボールをもってもミスし、カウンターを許した。ポゼッションしていないときも、中途半端だった。ユベントスのDNAが消えた? この素晴らしいサイクルを続けさせるために全力を尽くしている。だが簡単じゃない」

 ユベントスがまだ優勝争いに残っているかを問う『Gazzetta dello Sport』の電子版でのアンケートでは、約3600人のユーザーのうち、約6割が「ノー」と答えている。

 前人未到の10連覇を目指す王者が、イタリア国内で王座から引きずりおろされる時が来たのか。それとも、マエストロの下で巻き返すのか。これ以上の躓きは許されないのは確かだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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