「彼がいなければダメだった」“現代最強FW”レバンドフスキが語るクロップの凄み「父を亡くした僕に…」

2021年01月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「悪い先生のような存在」が意味するものは?

レバンドフスキが自身のキャリアに小さくない影響を及ぼしたクロップの凄みを語った。 (C) Getty Images

 バイエルン・ミュンヘンの絶対的エースとして君臨するポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキ。その実力は誰もが認めるところだ。

 昨シーズンにブンデスリーガでキャリアハイとなる34ゴールをマークし、衰えを微塵も感じさせていない32歳は、昨年末に開催されたFIFA年間表彰式「ザ・ベスト・FIFAフットボールアウォーズ」で、リオネル・メッシとクリスチアーノ・ロナウドを抑えて男子の最優秀選手賞も手にした。

 名実ともに"現代最強FW"の地位を確固たるものとしたレバンドフスキ。そんな彼のキャリアアップに小さくない貢献をしたのが、ドイツ人監督のユルゲン・クロップ(現リバプール監督)だ。

 当時、クロップが率いていた2010-11シーズンに母国の古豪レフ・ポズナンからドルトムントに鳴り物入りで入団したレバンドフスキ。だが、当初は多士済々のブンデスリーガの水に馴染むのに苦心し、満足な活躍をできずにいた。

 そんな悩める"大器"をクロップは熱心にサポートした。入団2年目に行なわれたチャンピオンズ・リーグのマルセイユ戦後には、振るわなかったレバンドフスキを宿舎で呼び出し、およそ2時間にわたって直接指導するなど、ヨーロッパトップリーグで生き残る術を叩き込んだ。

 まさに恩師とも言える熱血漢をどう思っているのか。レバンドフスキは、米メディア『Players Tribune』のコラムで、その凄みを語った。
 

「僕はユルゲンがいなければダメになっていたかもしれない。彼とは何でも話すことができたし、僕は彼の言うことならなんでも信じることができたんだ。これはメンタル的な影響が大きいと思うけど、彼は10代で父を失くしていた僕にとっては父のような存在でもあったんだ。本当にすごい人だよ」

 さらにレバンドフスキは、クロップの影響力の大きさを、独特な表現でも表している。

「コーチとしては『悪い先生』のような存在だ。それは僕にとって最高の褒め言葉だよ(笑)。思い出して欲しいんだけど、学校を卒業した時に、一番覚えている先生はどんな人だい? 僕は僕の人生に期待をしなかったような人じゃなく、厳しくても、生徒のために出来る限りを尽くしてくれて、成長させてくれた人を常に思い出す。ユルゲンはそんな人なんだ」

 世界屈指の点取り屋に成長したレバンドフスキ。そのキャリアアップの裏には、クロップの"愛のムチ"が小さくない影響を与えていた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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