「全てにおいて…」突きつけられた現実に青森山田主将・藤原優大が思い出す、中学時代の恩師の言葉【選手権】

2021年01月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

卒業後は浦和レッズでプレー

最終ラインからチームを鼓舞し続けたキャプテンの藤原。写真:徳原隆元

[高校選手権 決勝]青森山田2(2PK4)2山梨学院/1月11日/埼玉

 第99回全国高校サッカー選手権の決勝で青森山田は山梨学院と対戦。激闘の末に惜しくも敗れ、2年ぶり3度目の大会制覇とはならなかった。試合後、キャプテンの藤原優大(3年)はオンライン形式での記者会見に出席し、率直な想いを語った。

 開始早々に先制点を許しながらも、後半12分に得意のロングスローから藤原が押し込み同点に追いつき、後半18分には安斎颯馬がついに逆転ゴール。一気に青森山田のペースかと思われた。しかし追加点を奪えないでいると、終盤に痛恨の同点弾を被弾。その後は膠着状態となり、最後はPK戦で涙をのんだこの一戦。藤原が口にしたのは「甘さ」だ。

「(試合の)入り、ディフェンスラインがびびって下がってしまった。それによって中盤がぽっかり空いてしまって、そこに何本もパスを入れられた。(最初の)失点のシーンも相手にアタックできずに、ラインが下がってしまったのがチームとしての反省点。後半からはボールを素早く動かし、サイドを起点にチャンスを作れたが、やっぱりそこで決めきる力がなかったのが敗因だと思うし、全てにおいて相手より甘かった」

 そして中学から計6年間、青森山田で鍛錬を積んだ18歳は、恩師から授かった言葉を改めて噛みしめ、自戒した。
 
「青森山田に入って色々な言葉を学んだ。中学校のときに上田(大貴)コーチから『勝負の神様は細部に宿る』と言われたが、今日は全くその通りの試合だった。本当に細部までこだわれなかったし、私生活の部分もまだまだこだわれる部分はあった。他のチームよりはやっていると個人的には思っていたが、やっぱり詰めが甘かった」

 今後は加入が内定している浦和レッズの選手として、J1の舞台に挑戦する藤原。今回の選手権決勝で味わった悔しさをバネに、もう一回り大きくなった彼が、埼玉スタジアムで躍動する姿を楽しみにしたい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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