「絶対悔しいはずなのに…」神戸弘陵が圧巻のゴールショー! 初戦突破の裏にあったベンチ外メンバーからの“応援動画”【選手権】

2021年01月01日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

指揮官も手応えを感じるチームの団結力

神戸弘陵で10番を背負う徳弘。ベンチ外メンバーからのエールに感謝を示した。写真:田中研治

[高校選手権1回戦]遠野0-5神戸弘陵/12月31日(木)/オリプリ

 2年連続での出場となった冬の大舞台で、神戸弘陵が圧倒的な得点力を発揮し、初戦を突破した。

 前半から主導権を握ったのは神戸弘陵だった。開始わずか30秒、松野隼輝(3年)のゴールで先制すると、前半30分にも左サイドからのグラウンダーのクロスを徳弘匠(3年)が冷静に流し込み2点差に。さらに40+1分にもCKからふたたび松野が決めて前半だけで3点をリードする。

 後半に入ると、徐々に遠野にボールを握られる時間が増えたものの、最後の局面でシュートを打たせず、逆にカウンターから後半6分に田中同(2年)、33分には途中出場の牧野隼也(3年)がダイビングヘッドでネットを揺らし、終わってみれば5-0。大量ゴールで2回戦進出を決めた。

 兵庫の強豪校で10番を背負い、チームの2点目を決めた徳弘は、「いままで経験したことないぐらいはやい時間に点が入って、チームとして(気持ちが)緩まないかという不安が頭よぎった」としながらも、「後ろの選手たちがしっかり最後まで締めて守ってくれた」とクリーンシートを達成した守備陣の奮闘を称えた。
 
 また115人の部員数を構える神戸弘陵において、ベンチ外メンバーの支えも大きかったという。大会前にはメンバーに入れなかった3年生を中心に登録メンバーへの"応援動画"が作成され、LINEのグループ内で公開された。笑顔でそのことを振り返った徳弘は、感謝の思いを語った。

「3年生のメンバー外の人たちを中心にいろんな動画を作ってくれたり、応援メッセージとかを送ってくれた。3年間やってきた仲間で、メンバーに入れなくて絶対悔しいはずなのに、そういうことに全力でパワーを注いでやってくれるっていうのは、今年の3年生の本当に良いところだと思う。今日も夜中からバスで応援に来てくれていますし、3年生やほかのメンバー外の選手たちの支えがあるから自分たちも頑張ろうっていう気持ちになれています」

 このことについて谷純一監督も、「子ども同士で使えるモノは使って、お互い高め合うっていうのは見ていて微笑ましかった」とチームの団結力に手応えを感じている。

 第一の目標は、前回大会で敗れた3回戦を突破すること。さらにはその上の"日本一"を目指し、いまこそチーム全体がひとつとなる。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

【高校サッカー選手権1回戦PHOTO】遠野0-5神戸弘陵|松野のゴールは試合開始1分!大量5得点を挙げた神戸弘陵が1回戦突破!
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