最速優勝、中村憲剛の引退、代表への思い――“川崎の星”田中碧が語る2020シーズンと未来【インタビュー】

2020年12月26日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

初のベストイレブン受賞は「素直にすごく嬉しい」

自身初となる年間ベストイレブンを受賞する活躍を見せた田中に、今シーズンを振り返ってもらった。(C)SOCCER DIGEST

 他を寄せ付けない圧倒的な強さで、2020年シーズンを走り抜けた川崎フロンターレ。同一シーズンでのJ1新記録12連勝、歴代最多の勝点83、得失点差57など、多くの記録を塗り替え史上最速でのリーグ制覇を果たした。
 
 その王者の中盤で眩い輝きを放ったのが、MF田中碧だ。2017年にトップチームへ昇格し、昨年はベストヤングプレーヤー賞を受賞するなど成長著しい22歳は、年間ベストイレブンに初めて輝く活躍を見せた。そんな"川崎の星"に、今シーズンを振り返ってもらった。

【動画】ベストイレブン初受賞!田中碧の厳選プレー集

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――昨年はヤングプレーヤー賞に輝き、今年はベストイレブン。プロ4年目でここまで結果を残せると思っていた?

「昨シーズンにベストヤングプレーヤーを受賞させてもらいましたが、そのときも、今年もそういう賞をいただけるとは思っていませんでした。対戦した選手と監督の投票なので、そういう方々に評価してもらえているのは素直にすごく嬉しいです」

――今年は勝点、連勝、得点など様々な記録を更新して史上最速優勝を達成しました。その要因は?

「ひとつではなく、たくさんあると思います。一番はハードワークする部分。今シーズンは本当に過密日程でしたが、そのなかでひとりもさぼらず、巧いだけじゃなくて戦う強い集団になっていっているというのは感じていました。逆にそれができないと試合に出られないっていうぐらい、全員がそういった気持ちでプレーしていたので、そこがこのチームの素晴らしいところなのかなと思います」

――今年は新たなに4-3-3を導入しました。

「正直ここまでうまくいくとは思っていなかったです。ただ個人として、いままで2ボランチっていうポジションでしかやってきてこなかったので、だからこそアンカーとインサイドハーフというポジションをやらせてもらうことで、技術的な部分も含めて成長できたなと思います。それでも、まだまだ足りない部分もあります。まだ1年しかこのシステムをやれていないですし、そんな簡単にできるポジションではないと思っているので、だからこそ来年、また新しいポジションでもっと圧倒的な存在にならなきゃいけないなとは思っていますね」
 

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