「平穏を得られない場所だ」クーマンが“カオス”だったバレンシア監督時代を回顧!「決定を間違えたかも…」

2020年12月19日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

不協和音を指摘する声に…

バレンシアでは早期解任となったクーマン監督。(C)Getty Images

 ラ・リーガで2連勝中のバルセロナだが、開幕から10試合で4敗を喫し、チャンピオンズ・リーグでユベントスにホームで0-3と完敗したとあり、批判の声は依然続いている。

 不振に陥れば、周囲が騒がしくなるのは不可避だ。一部では、チーム内の雰囲気の悪さなどを伝える声もある。だが、ロナルド・クーマン監督は、メディアによるそれらの報道は安易だと一蹴した。

 米スポーツチャンネル『ESPN』によると、12月19日のバレンシア戦を前にした会見で、クーマンは「良いプレーで勝っていればより簡単で、雰囲気は違う」と述べている。

「だが、それは普通のことだ。どのチームにとっても同じだよ。わたしに言えるのは、監督として就任した初日から、ロッカールームで良い人たちを見てきたということだ。団結している人たちをね」

 クーマンは「1枚の写真やひとつのコメントを切り取るマスコミは安易だ。ロッカールームの中で起きていることを知らないのだからね」と続けた。

「試合前や試合後、ハーフタイムに、君たちは何も見ていない。君らの仕事は簡単だ」
 
 バレンシアはクーマンが2007-08シーズンの途中に指揮を執ったクラブだ。就任早々に主力を次々に構想外にして大混乱をきたし、わずか半年で解任の憂き目に遭っている。

 クーマンは「バレンシアを指揮したのは指導キャリアで最高の思い出ではない」と話した。

「わたしもいくつかの決定を間違えたかもしれない。だれしもそうだ。短期間だったが、少なくともわれわれはコパ・デル・レイで優勝した」

 さらに、クーマンは「(率いるのが)難しい場所なんだ。この15年で多くの監督交代があった」と続けている。

「複雑なクラブで、仕事に必要な心の平穏を得られない場所だ」

バレンシア以上に重圧が大きなバルセロナで結果が出なければ、やはり平穏を保つことは難しくなる。様々な問題が指摘されるバルサで、クーマンはどのような結果を残すだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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