【ウズベキスタン戦会見】ハリルホジッチ監督「選手には勇敢さ、そして大胆さを持てと言っている」

2015年04月01日 サッカーダイジェスト編集部

「効果的で素早い攻撃ができた」

ハリルホジッチ監督は「たくさんの良いアクションがあった」と選手たちを褒めながらも、「なにかを成し遂げたわけではない」と気を引き締めた。写真:菅原達郎(サッカーダイジェスト写真部)

――今日の試合の率直な感想について。
 
「今日の試合は皆さんに喜んでもらえたのではないかと思います。我々は良い試合をしましたし、たくさんの良いアクションがありました。後半は、効果的で素早い攻撃ができたと思っています。ウズベキスタンは本当に良いチームで、我々に多くの問題を起こしてきました。私はハーフタイムにオーガナイズ、それからブロックを保つこと、そしてカウンターを狙って2点目、3点目を入れていこうという話を選手たちにしました。

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 我々はしっかりポジションを取って、追加点を奪えました。その得点もスペクタクルなものでしたし、選手にはおめでとうと言いたいです。この10日間、素晴らしい行動を示してくれました。この2試合の準備は簡単ではありませんでした。いろんな人に意見を訊いて、みんなで仕事をしました。周りで働いてくれた皆さん、関わってくれた多くの人に感謝したいです。
 
 この2試合で私はかなりのリスクを負ったと思います。27人ものプレーヤーを試しました。これはものすごいリスクです。しかし、ハーモニーを持って、そして競争心を持って選手たちはプレーしてくれました。全員がアピールしたいと思っていましたし、新しく後半から入った選手も得点を取ってくれました。本当に素晴らしい出発だと思っています。
 
 ただ、なにかを成し遂げたわけではありません。まだ焚きつけないでください。我々には、まだ続けなければいけない道があります。まだまだ良くなると思いますが、いつもこんなに点を取ることはできません」
 
――この2試合で27人の選手を起用しましたが、今後もレギュラーを固定せず、調子の良い選手を使っていくのでしょうか? それともメンバーを固めていくのでしょうか?
 
「私は前もってメンバーを決めません。20人ほどのフィールドプレーヤーと何人かのGKを、多くの可能性を持って使いたいと思っています。できるだけ現地で、誰が一番その時にパフォーマンスが良いかを直接見たいと思っています。
 
 今夜見たのは、競争心を持って戦ってくれた選手たちです。誰ひとりとして試合の外にいた選手はいません。つまり、自分の席をとりたいと思っていた選手たちが揃っていました。日本代表はこうやって強くならないといけないと思います。そうすれば向上していくでしょう。
 
 この2試合でさらに2、3人、これは面白いなというものを見られました。現状では20人、それから3人のキーパーをいきなり選べと言われても難しい状況にあります。ただ、選手のクオリティが分かりました。それが高いものだということを確信しました。
 
 競争心を持たなければ、日本代表は上に行けないと思います。たくさんの目的がありますし、たくさんの野心を持たなければいけません。今後の合宿でも、より良い選手を選ぼうと思います。それは国内にかかわらず、海外も同様です。日本のすべての選手を見たいと思っていますし、合宿でチャンスを与えてあげたいです」
 
――この2試合での一番の収穫と、6月から始まるロシア・ワールドカップのアジア2次予選への手応えを教えてください。
 
「(就任が決まってから)日本代表の映像をたくさん見て、アグレッシブさが少しないかなというのを感じていました。それから、プレーのスピードも想像と違っていた。今回の合宿では、『アグレッシブ』と『コンタクト』を重視してやってきました。
 
 そのなかでも特に強調していたのは、前に行くスピードです。この2試合でかなり多くのチャンスを作ったと思います。このチームはもっと速く、もっと強いチームになると私は思っていますし、スペクタクルで、より効果的なサッカーができるのではないかとも考えています。
 
 1週間とちょっと、一緒に仕事をしただけであって、『これで終わった』というものではありません。選手たちは高いクオリティと能力、それからモチベーションとやる気を持っていました。ただ、ワールドカップの予選突破というのはまた別の話です。もっともっと向上しないといけません。
 
 もちろん、ワールドカップの予選を突破したいという気持ちはみんなが強く持っています。私の大きな目的でもあります。予選を突破してから、その時にワールドカップのことは考えようと思っています。なにかをそこで成し遂げたいし、なにかをトライしようと思っています。
 
 今日からすでに始めているのですが、選手には勇敢さ、大胆さを持てと言っています。そして自分に自信を持つこと、コンプレックスを抱くなということも伝えています。強い相手には負けることもありますが、どんなチームとやっても勝てると考えないといけません」

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