大学生相手に2発!選手権得点王を狙う神村学園1年生FW福田師王がU-16代表合宿で見せた成長ぶり

2020年12月14日 松尾祐希

「今回はさらに力強さが出てきて自信も出てきている」と森山佳郎監督

11日の流通経済大戦で2ゴールを挙げた福田。森山監督も「力強さが出てきた」と評価する。写真:松尾祐希

 今から3ヶ月前に味わったレベルの差は今でも忘れていない。あの悔しさを胸に、ひと回りもふた回りも逞しくなって代表のピッチに帰ってきた。

 12月10日から13日まで行なわれたU-16日本代表の千葉合宿において、存在感を示したのが神村学園のFW福田師王(1年)だ。11日に行なわれた流通経済大との練習試合(40分×4本、合計10−0)では3本目から出場。2トップの一角でプレーすると、キレのある動きで攻撃陣を引っ張った。年上の相手にも怯まず、堂々たるプレーを披露。3本目の12分と40分にはクロスにタイミングよく合わせ、冷静にゴールを奪った。以降もポストプレーや裏への飛び出しで攻撃の起点となり、来年初旬に行なわれるアジア選手権のメンバー入りをアピールした。

 福田のパフォーマンスに森山佳郎監督も目を細め、成長ぶりを手放しで喜んだ。

「(福田がU-16代表の活動に参加するのは)今回で3回目。2回目の前回は1回目よりも少し良かったけど、今回はさらに力強さが出てきて自信も出てきている。得点を取るべき場所に顔を出して、嫌なところにもいる。だから、ゴールに繋がったのかなと思う」

 そのプレーぶりに本人も大きな手応えを得ている。

「1、2本目のチームが5得点を奪って良い試合をしていたので、自分たちも負けられないなという気持ちがあった。(その中で自分は)最初から自分はできると信じていましたし、自分の特徴が出せたので良かったです」

 なぜ、ここまで結果を残せたのか。それは今から3か月前に遡る。9月中旬にU-16代表へ招集された時だ。世代別代表の経験を持っていた福田だが、来年のU-17ワールドカップを目指すチームでプレーするのは初めて。並々ならぬモチベーションで挑んだSBSカップドリームユースサッカーでは、初戦の清水エスパルスユース戦で力の差を痛感させられてしまう。スタメンで出場したが、シュートチャンスは皆無。ボールを収められず、何もさせてもらえないまま前半だけでピッチを去った。翌日に行なわれた静岡ユース(18歳以下の静岡県選抜)との試合はベンチから戦況を見つめ、初めての代表活動は不本意な形で終えた。
 

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