「エジルの扱いは難しくはない」名伯楽ヴェンゲルが指南する“繊細な選手”の扱い方とは?「全員と同じことをさせるか…」

2020年12月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

エジル復活のカギとなるのは――

かつてエジルと師弟関係にあったヴェンゲルが苦しむ愛弟子の現状を語った。 (C) Getty Images

 今シーズン、メスト・エジルは、ミケル・アルテタ監督率いるアーセナルで登録メンバーから外れている。ドイツ代表でワールドカップも制した世界を代表する司令塔が、試合に出る機会すら得られないのだ。

 かつてエジルをアーセナルに連れてきたアーセン・ヴェンゲルは、愛弟子の現状をどう思っているのだろうか。フランスの名伯楽は、創造性あふれる選手は「繊細だ」とも話している。

 米スポーツチャンネル『ESPN』のポッドキャストで、ヴェンゲルは、「彼はマネジメントが難しい選手ではなかった。クリエイティブな選手として特別なクオリティを持ち、楽しむことが必要だった」と述べた。

「彼はアーティストなんだ。そして、こういう選手たちはより少し繊細なものだよ。彼らにはサポート、そしてベストを尽くすように後押しする環境が必要なんだ」
 
 では、エジルのような「繊細な選手」をどう起用するべきなのか。ヴェンゲルは「サッカーチームの見方は2つある」と話している。

「全員に同じこと、同じインテンシティーの仕事、同じ守備の仕事をさせるか、あるいは妥協するかどうかだ。よりクリエイティブな選手がいると、守備の仕事は少ないが、それらの欠点を補える選手を中心にチームをつくれる」

 少なくとも、アルテタとアーセナルが後者の道を選ばなかったことは確かだ。今シーズン限りで契約が満了となるエジルは、1月から他クラブと自由に交渉が可能となる。そのため、MLSへの挑戦も囁かれているが、果たして、元世界王者の未来は、どこにあるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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