「ロナウド、ジダン、そしてベッカム。異次元だった」名手カシージャスが伝説の“銀河系軍団”を回想「チームじゃなかった」

2020年12月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「バルサにあって、僕らにはなかった」モノとは?

各国のスターたちが集った当時のマドリーは、世界的な人気を誇り、日本でのプレシーズンツアーは大きな話題を呼んだ。 (C) Getty Images

 かつて各国のスターたちを擁して、"銀河系軍団"と評されたのが、2000年代前半のレアル・マドリーだ。

 ロベルト・カルロス、フェルナンド・イエロ、ミチェル・サルガド、クロード・マケレレ、ジネディーヌ・ジダン、ルイス・フィーゴ、グティ、デイビッド・ベッカム、ロナウド、ラウール・ゴンサレス……。世界に名立たる名手たちが揃ったチームは、まさに豪華絢爛だった。

 フロレンティーノ・ペレス会長の莫大な資金力とコネクションによって構築されていった銀河系軍団は、一体どんなチームだったのか? 当時、数少ない"生え抜き"として周囲のスターたちに負けず劣らずの人気を誇っていた元スペイン代表GKイケル・カシージャスが、スペイン・メディア『Movistar』のドキュメント番組内で、「異次元だった」と回想している。

「チーム全体がこの世のものとは思えないぐらいに異次元だった。とくに2004年ぐらいのチームは凄かったね。ロナウド、ジダン、フィーゴ、そしてベッカムまで来たんだ。本当に信じられなかったよ。彼らと行動を共にすると40人くらいのカメラマンが一斉に後ろからついて回るんだからね」
 
 それでもチームは決して順風満帆というわけではなかったようだ。「最初の9か月は良かった」と話したカシージャスは、こう続けている。

「僕らは最初の頃はとにかく良いプレーをして、ほとんどすべてにおいて勝ち続けた。全てが順調に進んでいると思っていたし、その後もずっと勝ち続けるつもりでいた。だけど、05-06シーズンにサラゴサとのコパ・デル・レイ準決勝で敗れたあたりから僕らは音を立てて崩れ始めたんだ。

 まるでパラシュートが落下するように落ちていったよ。結局、僕らはビッグネームを持っているだけで、チームを作り切れていなかった。それがあの時のバルサにあって、僕らにないものだった。僕らはそこから3年間も何も勝てなかったんだ」

 文字通りのスーパースターが集った当時のマドリー。だが、やはりというべきか、チームとしてのまとまりには欠けていたようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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