記念すべきJ1初出場! 期待の高卒ルーキー武田英寿へ指揮官も太鼓判「前の方が活きる選手」

2020年12月12日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「この時間で2本のシュートも打てたので良かった」

試合終盤の投入で積極的にシュートを放つなど存在感を示した武田。(C)SOCCER DIGEST

[J1リーグ32節]浦和0-0湘南/12月12日(土)/埼玉スタジアム2002

 記念すべきJ1初出場を飾った高卒ルーキー・武田英寿へ、大槻毅監督が期待とともにエールを送った。

 リーグ戦残り3試合となったホームでの湘南戦。試合はお互いに終始決め手を欠く展開が続いた。浦和は中盤でのボールの奪い合いから、2トップの杉本健勇、そして9年連続での二桁得点に期待がかかっていた興梠慎三をめがけて再三ロングボールを送るも、フィニッシュはいずれも枠の外。試合終盤の猛攻も、相手DFの身体を張ったブロックを打開するに至らず。スコアレスで決着となった。

 この試合前、大槻監督が「途中から使いたいと思う」と語っていた通り、武田は86分からの投入で初めてJ1のピッチに立った。トップ下の位置で起用されると、新人らしからぬ落ち着いたボール捌きで観客を魅了。再三決定機にも絡む活躍を見せた。

 本人も「うまく試合に入れて、この時間で2本のシュートも打てたので良かった」と語るように、短い出場時間ではあったものの、青森の強豪・青森山田高で10番を背負っていた所以を随所に見せつけた。また武田について指揮官は「技術的なものがある」と期待感を寄せている。
 
「プレッシャーが強いところではまだまだ出来ないことも多いですが、そこが広がってくると、彼は技術的なものがありますし、後半から時間があれば使うことができる。もっと試合に慣れていけばいろんなことが攻撃で見せられると思います」

 トップ下での起用については、「先週の練習試合でいまのポジションをトライさせました。前の方が活きる選手だと思いますし、もしかしたらもう少し前に味方がいたほうが活きると思うので、下のポジションでも活きると思います」と太鼓判。さらに、「出場回数が増えていければすごく良いと思う。ここから右肩上がりで成長して欲しい」とエールを送った。

 昨年、高校年代屈指の技巧派MFとして、鳴り物入りで浦和に加入した若き司令塔。将来、浦和で10番を背負う日も遠くはないのかもしれない。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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