【学法石川高校・監督インタビュー】 創部25年目で掴んだ全国への切符。 夢の舞台はゴールではなく、新たな挑戦へのスタート!!

2020年12月18日 PR

福島県代表として初の全国へ出場する

これまであと一歩のところでライバルに敗れてきた学法石川だったが、ついに宿願を果たした。本大会では同じく初出場の創成館(長崎)と対戦する。 写真:サッカーダイジェスト

 県予選準決勝。幾度となく挑み続けてきたライバル校からついに勝利を掴んだ。湧き上がる歓喜の中、「まだ何も果たしてはいない」と、常にひたむきにサッカーに打ち込んできた選手たちの気持ちが緩むことはなかった。

 初めて挑む全国の舞台。選手権はゴールではなく、さらなる高みを目ざす挑戦の場となる。初の選手権へ向けて稲田正信監督に話を聞いた。

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過去に例のない状況の中で掴んだ選手権への切符

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、選手権予選が始まるまでリーグ戦の5試合しか公式戦を戦っていません。ただ、それはどのチームも同じで、強化する時間も、環境も限られていたので、何が起こるか分からない、例年以上に強豪校が順当に勝つ保証がないと
感じていました。

 経験不足から慌ててしまい、初戦で足をすくわれる。それが私たちに起きても不思議ではありませんでした。そのことは選手たちに何度も伝えましたが、やはり初戦は緊張していましたね。最後は、最大の山場だった尚志との準決勝、聖光学院との決勝を乗り越えて
全国への切符を掴んでくれました。

 今予選の4試合を通じ、選手たちは心技体で成長したと感じています。技術だけではなく、精神的にも大人になってくれた大会でしたね。

 個人的にも、今回の優勝は特別なものでした。大阪から福島に来て14年目、
たくさんの支援をいただき、大学の恩師にもお世話になってきましたが、一度も決勝で勝てず、ずっと悔しい想いをしてきました。自分の力不足を感じることもありました。必ず全国大会に出場して、支えてくれた方々、学校に恩返しがしたかった。ですから優勝し
た瞬間はうれしい想いよりもホッとした気持ちでした。

 何よりうれしかったのは、決勝にかつての教え子やその保護者の方々が応援に駆け付けてくれたことですね。私の一番の宝物です。

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