VARでゴール“消滅”も南野拓実に地元紙は賛辞! 日本のエースが見つけた「新しい役割」とは?

2020年12月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

寸評採点でも高い評価を獲得!

VARによるチェックで取り消されたものの、ゴールに絡んだ南野。その90分に渡った出来を地元メディアは称えた。 (C) Getty Images

 惜しくも幻と消えたが、ゴールネットを揺らすなど奮闘を続けた日本代表FWへの評価は上々だ。

 現地時間12月9日に開催されたチャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ最終節(D組)で、敵地に乗り込んでミッティランと対戦したリバプールは1-1で引き分けた。開始55秒でモハメド・サラーの大会史上最速となるゴールで先制するも、劣勢となった後半にVARの介入の末に取られたPKで同点とされてしまった。

 惜しくも3ポイント獲得には至らなかったが、個々のパフォーマンスは現地メディアでも高評価が並んだ。それは公式戦で2試合ぶりにスタメン出場を果たした南野拓実に対しても同様だ。

 4-3-3のインサイドハーフに抜擢された南野は、前半から絶好機を演出するなど存在感を発揮。試合終盤の88分には、敵エリア内でサディオ・マネの落としを受けて、右足での渾身のシュートでゴールを奪ったが、VARによるチェックでマネのハンドが取られ、値千金のゴールとはならなかった。

 およそ3か月ぶりのゴールとはいかなかったが、積極果敢なフォアチェックでも貢献したサムライ戦士を地元メディアも讃えている。贔屓紙『Liverpool Echo』は寸評採点において「7」を与え、次のように評した。

「ミナミノの決勝ゴールは残酷に取り消された。しかし、彼はジョッタに見事なクロスを供給し、前半に結果を残すことができる可能性もあった。試合が進むごとに疲労感が増していったのは否めなかったが、素晴らしいエネルギーによる高い稼働率だった」
 
 さらに英全国紙『Mirror』は、「ユルゲン・クロップは、タクミ・ミナミノの将来に関する決定を下した」と銘打ったレポート記事において、「日本のエースは新たな役割を見つけた」と綴った。

「ミナミノはアタッカーとしてサインしたものの、この夏に加入したジョッタに追い抜かれ、クロップのチームでのスタメン争いに全く絡めずにいた。しかし、今、彼は新しい役割を見つけたと言える。ナビ・ケイタとともに中盤の一角を担ったミッティラン戦が示すように、クロップの構想の中で、将来的に馴染みのなかったセントラルミッドフィルダーとしてチャンスを得ていくかもしれない」

 英国内で確かな評価を得ることに成功した南野。最近はネガティブな声が目立っていたが、周囲の反応も変わってくるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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