先発抜擢の南野拓実の決勝弾はVARで幻と消える! ユースの若手を多用したリバプールは難敵とドロー【CL】

2020年12月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

“史上最速”の電光石火の一撃で先制

前半には決定機を演出するなど見せ場を作った南野だが、後半は勢いが失速した。 (C) Getty Images

 現地時間12月9日に開催されたチャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ最終節(D組)で、首位リバプールは、敵地に残り込んで最下位ミッティランと対戦した。

 すでにグループの首位通過が決定しているリバプールは、前節のアヤックス戦からスタメンを大幅に変更。リバプールU-21に所属する19歳のクラークソンをトップチームの公式戦で初出場させたほか、バックアップとしてくすぶっているオリギと南野も先発で抜擢した。

 試合は開始早々にリバプールがあっさりと均衡を破る。相手の最終ラインの背後に抜け出したサラーが相手DFとGKともつれながらシュートを決めたのだ。

 CL史上最速なる55秒という電光石火の一撃で先手を取ったリバプールは、早々の失点で慌てるミッティランを尻目に危なげなく試合を進行する。

 先月28日のブライトン戦(プレミア第10節)以来となる先発機会で、4-3-3の右インサイドハーフで起用された南野は、敵陣深くに積極的に入り込んでチャンスに絡む。19分には右サイドから絶妙なクロスを供給。惜しくも相手GKの好守に阻まれたものの、英衛星放送『Sky Sports』が「素晴らしいパスだった」と絶賛したプレーでジョッタの決定機を演出した。

 危なげなく時間を進め、1-0で前半を終えたリバプール。ハーフタイムにフランスU-19代表の若手CBクメティオを投入して迎えた後半は劣勢となる。

 49分にミッティランのエバンデルにクロスバー直撃の強烈なシュートでゴールを脅かされたアウェーチームは、なおも押し込まれた60分にGKケヘラーがVAR判定の末にPKを献上。これをショルツに難なく決められ、同点とされてしまう。

 後手に回ったリバプールは、同点となってから俄然勢いの増したミッティランの攻勢をはね返せずに苦戦。前半に機能していたサラーや南野、ジョッタのフォアチェックの鳴りを潜め、我慢の時間帯が続いた。

 なおも攻め続けたミッティランは75分にショルツが再びゴールネットを揺らしたが、直前のプレーがVARの介入もあってオフサイドで取り消しに。リバプールにとっては事なきを得ることとなった。

 守勢に回ったリバプールだったが、試合終盤にあの男が絶好機を得る。88分、エリア内での混戦から南野がフィニッシュ。ゴールネットを揺らしたのだが、VARによるチェックの結果、直前のプレーでマネのハンドを取られて決勝弾は幻と消えた。

 結局、試合は1-1で終了。バックアッパーや若手を多く採用したリバプールにとっては、勝利こそ逃したが、少なくない収穫を得られた試合になったと言えそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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