【藤田俊哉の目】宇佐美よ、日本代表の“軸”になるなら2戦目で結果を出せ!

2015年03月29日 サッカーダイジェスト編集部

チュニジア戦のテストに合格したニューフェイスは「0人」。

川又や永井にも惜しいプレーはあったが、藤田氏は合格点を挙げられるニューフェイスは0人と厳しい評価を下した。写真:徳原隆元

 新しい選手にチャンスを与えたい――。
 
 ハリルホジッチ監督が発信したメッセージに、どれだけの選手が応えられたのか? 初采配という大事な試合で、指揮官は代表デビューとなったG大阪の藤春、名古屋の川又をスタメンに選び、前線には武藤、Aマッチに1試合しか出場していない永井といったフレッシュな選手たちをピッチに送り出した。

【日本代表|PHOTOギャラリー】日本 2-0 チュニジア
 
 指揮官という立場は表現者ではなく、その名のとおり、あくまで自分の意図を伝えることしかできない。
「こんなサッカーがしたい」
「こんなメンバーの組み合わせを試したい」
とね。
 
 そうした指揮官の要求に対してしっかり応えることが選手としての仕事。分かりやすく言えば、結果を出すことが求められる。
 
 チュニジアはFIFAランキングでは日本より上かもしれないけれど、ピッチ上のパフォーマンスを見るかぎり、それほど強いチームには見えなかった。ザッケローニ監督初采配の相手はアルゼンチンだったし、アギーレ監督のデビュー戦はウルグアイが相手だった。それらのチームに比べれば、テスト自体は難解なものではなかったはずだよね。
 
 では果たして、今回のチュニジア戦でインパクトを残せた選手は、いったいどれくらいいたのだろう。3年後、ワールドカップでベスト16以上を目指すチームだからこそ、あえて厳しい基準で評価させてもらうと、僕が観るかぎり、ハリルジャパンの入団テストに合格したニューフェイスは「0人」だ。
 
 川又がヘディングでバー直撃の惜しいシュートを放ったり、永井が思い切りの良い突破を見せたりしていたけど、結局シンプルな「回答」、つまり結果を示せなかった。彼らと同じく、代表デビューを飾った宇佐美に関しても、香川からのスルーパスに反応して素晴らしい動き出しからシュートを放ったもののポストに嫌われ、「結果を出す」ことができなかった。

次ページ代表の歴史を振り返っても、軸になる選手は早い段階で結果を残すもの。

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